著者 : チャック・パラニュ-ク
古代より伝わる「死の歌」は僕たちの世界を滅ぼすのか?乳幼児ぽっくり病の取材を進める新聞記者ストリーターは奇妙な事実に突き当たる。死亡した赤ん坊たちの家にはすべて、『世界の詩と歌』という本が置かれていたのだ。やがて、その中の一篇、アフリカ起源の子守歌に聴いた者を瞬時に殺害する魔力があると判明する。もし、この歌がラジオやテレビで流されたら?電話一本で証拠もなく誰かを殺せてしまうとしたら?僕たちが聴く音という音に歌が混じるかもしれないとしたら?戦慄に身を震わすストリーターは、この「間引きの歌」の秘密を知る魔女崇拝者のモナ、環境テロリストのオイスター、そして幽霊屋敷専門の不動産業者のヘレンとともに現存するすべての『世界の詩と歌』を処分するアメリカ横断の旅にでる。
セックス中毒の僕は、医大をドロップアウトし、植民地村ダンズボロでエキストラのバイトをしている。カウンセリングに通い、なんとかセックス中毒から抜け出そうと悪戦苦闘しているけど、知り合った売春婦や教師やナースたちの誘惑をやっぱり断りきれない。しかも不幸は重なるもので、母親がいかれてしまって毎月3000ドルの入院費を払わなきゃならなくなった。世の中うまくいかない。しかたなく、僕は毎晩レストランに出没し、「ある演技」をして金を稼ぐことを思いついたんだけど…アメリカ文学界のホープが描く、型破りで切ない、愛と友情とセックスと親子の物語。
カルト教団で生まれ、育ち、そして働きに出されたぼくはけっきょく集団自殺から取り残された。ぼくら生き残り、サバイバーを、国は保護してくれている。だが、その数はだんだん減り、ついにぼくが唯一のサバイバーとなったとき…。鬼才か、異才か、天才か『ファイト・クラブ』で全世界を驚嘆させた怪物がいままた新世紀に叩きつける超過激小説。
平凡な会社員だったぼくは、タイラーという奇妙な男と出会う。意気投合したぼくらは過激な悪戯を繰り返し、ストリートファイトの愛好会ファイト・クラブを創設したのをきっかけに果てしなくエスカレートする暴力の渦に巻き込まれていった…。期待の新鋭が現代のヴァイオレンスを描く衝撃のデビュー作。