著者 : テッド・オールビュリー
サンタマルゲリータの遺産サンタマルゲリータの遺産
初夏。傷ついた心をたずさえて、わたしはサンタマルゲリータへ帰ってきた。だが待ちうけていたのは、暗黒街の男からの呼び出し状。覚えのないこととてあとまわしにすると、敵は実力行使で召喚に及んだ。いままたここで、何かが動きはじめているのか…?イタリアの街に、山野に、地中海に展開する熾烈なアクション、『傷だらけの挽歌』の続編登場。
沈黙の向う側沈黙の向う側
20世紀最大のスパイ、キム・フィルビーが亡命先のソ連からイギリスに帰りたがっている。この知らせは英国情報部を当惑させた。いったい、なぜ?KGBの新たな策謀ではないのか?真相究明の任に当たった情報部員パウエルは、モスクワに赴いて本人に会う。伝説の霧の彼方にパウエルが見出した驚愕の真実とは?読後、何ぴともしばし茫然たらざるを得ないであろう。スパイ小説の名手オールビュリーがその本領を存分に発揮した傑作。
傷だらけの挽歌傷だらけの挽歌
突然、背中に銃が突きつけられた。今のわたしには、こういうことをされる謂れはない。幸いプロともいえない男だったから、諜報部仕込みの技で叩き伏せ、ポケットを探った。出てきたのは曰くありげな手紙が一通。意味は判じかねたが、銃を持った男を送りこむ輩をこのままににしておけない!陽光きらめくイタリアに展開する哀感のハードボイルド。
偽りの亡命者偽りの亡命者
第二次大戦中、イギリスで一人のドイツ人スパイが逮捕された。戦争が終わって十数年後、男は名を変え、西ドイツ政府の高官になっていた。そして、突如、東ドイツに亡命し、内務省次官に昇進する。イギリスに忠誠を誓った彼の過去、それは絶対に暴かれるおそれがなかった。が、1本の電話が彼を奈落の底へ…。エスピオナージュの名手が放つ会心作。
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