著者 : トーマス・ツィーグラー
クロノフォシル・アンドロメダの活性化に成功した銀河系船団と無限アルマダは、次のクロノフォシルであるマゼラン星雲をめざす。ところが、タウレクとヴィシュナたちがいくら探しても、そこにあるはずのペリー・ローダンのメンタル成分は見つからなかった。ということは、マゼラン星雲はクロノフォシルではないのか?とほうにくれたそのとき、かれらはマゼラン諸種族が信仰する“マゼランのよき精霊”の存在を知った!!
コスモクラートの基地に連れていかれたアトランとジェン・サリクは、そこで深淵税関吏と名乗るドルル・ドルレンソトに出会った。ドルレンソトによると、深淵とは異宇宙どうしを隔てるn次元性の境界層のことらしい。そこではコスモクラートの補助種族“時空エンジニア”がトリイクル9の代用品をつくろうとしていたのだが、あるときから連絡がとだえたという。その原因を探るため、ふたりは偵察に向かうことになるが…。
二番めに襲ってきたエレメントの十戒は、寄生した者を怒りと攻撃欲の虜にしてしまう戦争エレメントだった。タウレクが発見した手段により絶滅できたかに見えたのだが、一体だけ生きのこった戦争エレメントが分裂増殖したせいで銀河イーストサイドの惑星カルルジョンに住むブルー族は全員、とりつかれてしまう。そこへ、十戒の司令官と呼ぶべき“指揮エレメント”がやってきた。またの名を夢見者カッツェンカットという!
人工惑星ゴルゲンゴルを襲った冷気の正体は、混沌の勢力に属する者がはなってきた武器、“エレメントの十戒”のひとつだった。コスモクラートのタウレクによって起爆されたゴルゲンゴルは、冷気を吸収し危機を回避したのち、巨大な炎の標識灯となって銀河系に向かっていった。最初の目的地はブルー族のハネ人が居住するプリイルト星系だ。炎が接近して通過すれば、大惨事を招きかねない。レジナルド・ブルは焦っていた!
ヴィシュナ第四の災いによってテラの植物相は完全な変態を遂げ、人類を攻撃・殺害する危険な植物クセノフローラが蔓延することになった。それが感情エンジニアのガルブレイス・デイトンと環境デザイナーのライ・ヌルゴワの活躍でようやく終息し、安堵したのもつかの間、四次元性の影チュトンがレジナルド・ブルに第五の災いについて予告する。これまでの四つよりさらに恐ろしい第五の災いの正体は“愛”だというのだが!?
アルマダ工兵ショヴクロドンは逃走中、鳥型種族ソールドックが住む四恒星帝国を発見した。ソールドックは超越知性体セト=アポフィスを崇拝しているが、現在はコンタクトがとだえ、それが原因で内乱が起きていた。ジョヴクロドンはこの状況を悪用して、テラナーの追跡を振りきろうと企む。そこでかれはセト=アポフイスの使者を名乗り、四恒星帝国に到着したローダンを罠にかけ、汚染された惑星マルシェンに送りこんだ!
変節した女コスモクラートのヴィシュナがついに時間ダムの秘密を見抜き、ロボット種族のクロングとパルスフを使って地球を攻撃してきた。ツナミ艦隊の活躍でかろうじて難を逃れたものの、地球ではプシオニカーたちが原因不明の精神障害を負ってしまう。そんな精神障害者の数名が、なぜかクロングとパルスフに強い親近感をいだきはじめた。レジナルド・ブルはこの状況を利用してヴィシュナのたくらみを封じようと考える!