著者 : ナタリア・ギンズブルグ
アルトゥーロの島/モンテ・フェルモの丘の家アルトゥーロの島/モンテ・フェルモの丘の家
『アルトゥーロの島』-ナポリ湾の小島で、自然を友とし野生児のように暮らす少年アルトゥーロ。不在がちな父の帰りを待ちわびる彼だったが、ある日突然、父が新妻を連れて島に戻ってくる。最愛の父に寄り添う彼女に少年は激しい反感を覚え、幸福な日々は軋れ出すーストレーガ賞に輝いた傑作を新訳で。『モンテ=フェルモの丘の家』-モンテ・フェルモの館「マルゲリーテ」。そこはかつて若者たちが集う、不滅の友情の砦だった。しかし時は流れ、それぞれが求めた自由への道は、多くの関係を壊し、多くの絆を断ち切っていく。喪失の悲しみの中から、人はふたたび関係を紡いていくことができるのだろうか。ファシズム期イタリアの闇の時代をくぐり抜けた二人の女性作家の代表作を新訳と名訳でおくる。
モンテ・フェルモの丘の家モンテ・フェルモの丘の家
不倫、親子の断絶、非業の死、そして《家族》の崩壊-。祭りのあとのような、やるせなさと倦怠感に毒されたこの時代、ひとは何をよりどころとして生きていけばよいのか。60年代の青春がたどりついた《家族》と《愛》の現在形。
マンゾ-ニ家の人々マンゾ-ニ家の人々
家族というものには主人公がいない。イタリア統一の波乱の時代に生きた文豪マンゾーニの家族模様を、膨大な書簡を通して事実が自ら語るにまかせて再構成した、ギンズブルグの長編力作。
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