小説むすび | 著者 : ニーナ・ミルン

著者 : ニーナ・ミルン

置き去りのキューピッド置き去りのキューピッド

この小さな赤ちゃんが教えてくれたの? 身勝手な億万長者に絆の大切さを……。 イゾベルは、親友が3年ぶりにかけてきた電話に茫然とした。 なんてこと! 暴力的なパートナーから守るため、生後3カ月の赤ん坊を 億万長者ジェイクの経営する高級ホテルに預けたですって? 6年前、イゾベルはジェイクの不実に傷つき、別れを選んだのだった。 あなたとジェイクとで赤ちゃんの面倒をしばらく見てほしいと頼まれ、 やむなくイゾベルはロンドンのメイフェアにあるホテルに駆けつけた。 赤ん坊のいる最上階のスイートルームに案内してくれたジェイクは、 さらにたくましさを増し、輝くような魅力を放っている。 胸の高鳴りを懸命に抑えるイゾベルに、突然ジェイクが提案した。 「赤ん坊のためにしばらく一緒に暮らさないか?」 “愛は人を弱くする”のを6年前の出来事で痛感しているイゾベル。だから、赤ちゃんのためだけの同居に同意しても、ジェイクとは一定の距離を置こうと決めていました。ところが、彼のはしばみ色の目で熱く見つめられただけで、甘美なざわめきが体に広がり……。

床磨きのサラの恋床磨きのサラの恋

苦労ばかりの人生の先には、 シンデレラストーリーが待っているの? 深夜のオフィスを掃除していたサラは最後に回った部屋で、 その大企業のCEO、ベン・ガーディナーにふいに声をかけられた。 彼は自社商品のために“普通”の女性の意見を聞きたいと言って、 彼女を三つ星レストランのディナーに連れ出した。 まさに平凡なサラにとって、それは夢のデートのようだった。 するとベンが、サラの意見をおもしろいと思ったのか、 1週間のミラノ視察に同行し、アドバイスしてほしいと言い出した。 報酬は1万ポンド。家族を養う身には願ってもないボーナスだ。 そして脳裏には、ミラノの街を寄り添って歩く二人の姿がーー 何考えてるの! 清掃員の私が大富豪の彼に似合うはずもないのに。 億万長者のベンは、女性とは1カ月以上の関係を持たないと言い切るほどのプレイボーイ。つらいことばかりを経験してきたサラは、彼の申し出がただの気まぐれとわかっていても、胸は自然とときめいて……。心温まるラブストーリーを、気鋭の作家がお届けします。

平凡な司書の特別な週末平凡な司書の特別な週末

彼はあの頃の魅力もそのままに現れた。 胸に別の女性の面影を抱いて……。 図書館司書のギャビーは、いつも幸せな結婚と家庭を夢見ていた。 それは幼い頃に母から疎まれ、祖父母に引き取られて育ったせいだった。 今は祖母の介護費に頭を悩ませる日々だが、ギャビーのために年金を 使い果たしてしまった祖母のためなら、なんでもするつもりだ。 そんなある日、高校時代の憧れの人で億万長者のザンダーと偶然再会した。 甘酸っぱい想いを甦らせたギャビーに、彼が取引を持ちかけるーー 多額の報酬を払うので、慈善パーティや家族行事に同伴してほしいと! そばにいるほど彼を好きになってしまうのに、形ばかりの恋人なんて。 だが、祖母のためと引き受けたギャビーが目にしたのは、 亡き妻の面影を忘れられずに苦しむ、ザンダーの姿だった……。 妻を亡くして以降、女性とつき合わず、休みも返上で仕事に打ち込んできたザンダー。内気な司書のギャビーに恋人役を頼んだのは、彼のことを案じた家族が独身女性を次々に紹介してくるのが疎ましかったからでした。けれども、二人きりで週末を過ごすうち……。

氷の伯爵と愛の都氷の伯爵と愛の都

恋の深みにはまってしまった。 悪名高き伯爵の真実を知らぬ間に。 エッタはクリスマス前のチャリティパーティに出席していた。 名前しかわからない実の親のことを知りたいと願う子どもたちのために、 調査を手伝う彼女だが、自身の実の親については何も知らない。 そんな彼女に、颯爽とタキシードを着こなした美男が声をかけてくる。 未来の公爵にして数多の女性と浮き名を流す、いわくつきの伯爵ゲイブだ。 公爵家の古い家系図を修復してほしいと頼まれ、エッタは舞い上がる。 彼は婚約寸前の恋人を手ひどく捨てたと噂される人だから、 いくら魅力的でも惹かれちゃだめ! そう頭ではわかっているけれど……。 いずれ従順な貴族令嬢を妻に迎えたいという伯爵の望みも知らず、 エッタのときめきは止まらなくてーー 大好評『白鳥になれない妹』のヒロイン、コーラの兄であるゲイブと身分違いの恋に落ちるエッタの物語。愛など欲しくもないと思って生きてきたゲイブですが、やがて彼の都合でエッタと恋人同士のふりをしながら、クリスマスのウィーンを旅することになり……。

貴公子と未熟な果実貴公子と未熟な果実

まるで道端に捨てられた青い果実。 そんな私が、拾ってもらえるの……? 伯爵領の使用人の娘ホリーは、女として未熟だと恋人に捨てられた。 心沈む彼女のもとに、ある日、亡き伯爵からの遺言状が届く。 〈ふたりのうち先に結婚し、婚姻関係を1年続けたほうに地所を譲る〉 うまくいけば、父が大切に守ってきた土地を、父に贈ることができる。 問題は、もうひとりの相続人候補、大富豪のステファンーー8年前、 国を追われて英国へ渡り、世界的な不動産王になった人物だ。 いざ対面したとき、ホリーはステファンの凛々しさに息をのんだ。 ほだされちゃだめ、男手一つで育ててくれた父に恩返しするのだから。 一方、母国復帰の思惑を胸に秘めたステファンは、 思いがけない台詞で彼女を翻弄した! 「僕と結婚してくれ」 幼くして母親に見捨てられ、不実な恋人からも理不尽に捨てられたホリー。そんな彼女を拾うかのごとく求婚したのは、なんと真剣な恋や純真な愛を拒む大富豪で……。切ないシンデレラ・ストーリー。『さよならを言わせて』『妃になれないシンデレラ』の関連作です。

妃になれないシンデレラ妃になれないシンデレラ

私は王家の“然るべき花嫁”じゃない。 だから言えなかったーーお腹の子のことを。 2年前、スニータは公国のプリンス、フレデリックと半月ほど交際し、 ただ一度だけ夜をともにした結果、彼の子を身ごもった。 しかし、それを誰にも知らせず、亡き母の故郷に帰ったのは、 妊娠して捨てられた母と同じ道を辿るのではという恐怖にかられたから。 そして生まれた子どもは、王家の者として奪われると考えたからだ。 しかも彼は兄と父王を相次いで亡くし、今や公国の君主となっていた。 そのフレデリックが、ある日突然、スニータの前に姿を現した。 さまざまな手を尽くして彼女の居場所を突きとめたらしい。 彼女が隠してきた息子も見つけ、世継ぎの母として妃になれと言うーー 愛は与えないが、結婚後はさらに子を望む、と彼女を翻弄しながら。 大ヒット作『白鳥になれない妹』と『さよならを言わせて』の関連作です。フレデリックには、愛は与えられないと言われ、彼の周囲には、前の婚約者のほうが妃にふさわしかったと陰口を叩かれ……。愛に恵まれない彼女の幸せは、いったいどこにあるのでしょうか?

さよならを言わせてさよならを言わせて

もう誰も愛さないと決めたのに。 あの人は離さないーー私の瞳と、心を。 大公の婚礼を控えたヨーロッパの国へ出張に来たエイプリルは、 巨大企業のカリスマ的な経営者マーカスと対峙した。 ハンサムな億万長者である彼は大公の補佐役でもあり、 仕事で大公家の秘密に近づこうとする彼女を阻もうというのだ。 ところが、初対面の険悪な緊張感とはうらはらに、 今まで感じたことのない魅力を感じ、エイプリルの胸はときめいた。 もう誰も愛さないと決めたのに……。最愛の息子を失ったあの日に。 過去に悲劇を経験したことのある彼女は、恋愛に慎重だった。 なのに、やがてマーカスの魅力にとりこまれ、一線を越えてしまうーー めくるめく夜に紛れて我を忘れ、身ごもらぬ策もとらずに。 ハーレクイン小説の粋を集めたような本邦デビュー作『白鳥になれない妹』で話題をさらったニーナ・ミルン。ハーレクイン愛好家の母からそのDNAを受け継いだ作家が描く、過去の悲しみを乗り越えて幸せをつかむシンデレラ・ストーリーです。

白鳥になれない妹白鳥になれない妹

富と美貌に恵まれた彼がなぜ、 白鳥になれない私を選んだの? 「僕と結婚してほしい」大富豪のラファエルから突然求婚され、 彼の経営するホテルで働くコーラは我が耳を疑った。 頼みたい新しい仕事があるからとスペインへ連れてこられたけれど、 鷲を思わせる、危ういほど美しい彼からまさか妻に指名されるとは……。 彼は土地買収の必要条件として便宜的に結婚したいのだと言い、 せいぜい数週間で結婚は解消され、莫大な報酬も約束されるらしい。 兄や姉と違い、どじで美しくもないコーラは両親に愛されずに育ち、 先日も大事な家宝を他人に騙し盗られて叱責されたばかりだった。 その損失を補って両親に認めてもらいたい一心で彼女は申し出を受ける。 心の隅で、なぜ醜いあひるの子の自分が選ばれたのか、いぶかりながら。 美しい姉や才能ある兄の陰に隠れるように生きてきたコーラですが、大人になった今なお両親に愛されようとけなげに頑張ります。一方、公爵家の血を引きながら一族の禍根に懊悩するラファエルは、ある目的を胸に彼女に近づいて……。最後に感動が待ち受ける珠玉作!

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