小説むすび | 著者 : ニーナ・ミルン

著者 : ニーナ・ミルン

貴公子と未熟な果実貴公子と未熟な果実

伯爵領の使用人の娘ホリーは、女として未熟だと恋人に捨てられた。心沈む彼女のもとに、ある日、亡き伯爵からの遺言状が届く。“ふたりのうち先に結婚し、婚姻関係を1年続けたほうに地所を譲る”うまくいけば、父が大切に守ってきた土地を、父に贈ることができる。問題は、もうひとりの相続人候補、大富豪のステファンー8年前、国を追われて英国へ渡り、世界的な不動産王になった人物だ。いざ対面したとき、ホリーはステファンの凛々しさに息をのんだ。ほだされちゃだめ、男手一つで育ててくれた父に恩返しするのだから。一方、母国復帰の思惑を胸に秘めたステファンは、思いがけない台詞で彼女を翻弄した!「僕と結婚してくれ」。幼くして母親に見捨てられ、不実な恋人からも理不尽に捨てられたホリー。そんな彼女を拾うかのごとく求婚したのは、なんと真剣な恋や純真な愛を拒む大富豪で…。切ないシンデレラ・ストーリー。『さよならを言わせて』『妃になれないシンデレラ』の関連作。

さよならを言わせてさよならを言わせて

もう誰も愛さないと決めたのに。 あの人は離さないーー私の瞳と、心を。 大公の婚礼を控えたヨーロッパの国へ出張に来たエイプリルは、 巨大企業のカリスマ的な経営者マーカスと対峙した。 ハンサムな億万長者である彼は大公の補佐役でもあり、 仕事で大公家の秘密に近づこうとする彼女を阻もうというのだ。 ところが、初対面の険悪な緊張感とはうらはらに、 今まで感じたことのない魅力を感じ、エイプリルの胸はときめいた。 もう誰も愛さないと決めたのに……。最愛の息子を失ったあの日に。 過去に悲劇を経験したことのある彼女は、恋愛に慎重だった。 なのに、やがてマーカスの魅力にとりこまれ、一線を越えてしまうーー めくるめく夜に紛れて我を忘れ、身ごもらぬ策もとらずに。 ハーレクイン小説の粋を集めたような本邦デビュー作『白鳥になれない妹』で話題をさらったニーナ・ミルン。ハーレクイン愛好家の母からそのDNAを受け継いだ作家が描く、過去の悲しみを乗り越えて幸せをつかむシンデレラ・ストーリーです。

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