著者 : バーナード・コーンウェル
キリスト教徒の謀反を抑えたアーサーは、ランスロットを失墜させ、ブリタニアを統一しつつあった。しかし、愛するグィネヴィアに裏切られた心の傷は深かった。そんなアーサーを心配するマーリンは、古代の神々をブリタニアに呼び戻すことこそ大切であると考え、ニムエと共にドルイドの儀式をたくらむ。その儀式で繰り広げられていたのは世にも恐ろしい光景だった。巨匠バーナード・コーンウェルの歴史冒険ロマン、劇的なクライマックスへ。
殺戮の日々はついに終わり、ブリタニアを守るというアーサーの夢は実現したが、ドゥムノニアの周囲に小競り合いは絶えなかった。アーサーは、ドゥムノニアの支配をダーヴェルに任せ、シルリアのイスカへ退くが…。イギリス冒険小説の巨頭がおくる渾身の大河小説ついに完結。
アーサーは、ラグ谷の血みどろの泥地で勝利をおさめた。諸王国の結束はついに固まった。モードレッドの王座は安泰、グィネヴィアはアーサーの子を身ごもり、ランスロットはカイヌインと結婚することになっている。春がきたらサクソン人討伐に軍を進め、これを最後に戦乱の時代は去り、永遠の平和という夢が実現しつつあった。しかし、再び暗雲がたちこめる気配をみせていた。アーサーと彼の世界に新たな生命を吹き込んだ『エクスカリバーの宝剣』の続編である。
新たな混沌の時代が訪れようとしている。アーサーの夢はついえたかに見えた。権力への果てなき欲望をつのらせるランスロット、油断できないサンスム司教の動向、グィネヴィアの密儀。キリスト教徒は暴動のなかで破壊のかぎりをつくす。アーサーはドルイドのマーリンとニムエの協力を得ながら反撃に転ずる。しかし、そこには彼を失意のどん底に陥れる悲劇が隠されていた。
五世紀、ブリタニアは闇のふちに立たされていた。ローマ文明の記憶は薄れ、浸透するキリスト教のまえに異教の神々はすたれつつあった。ところが大王にも死期が近づいていた。その跡継ぎは強力な指導者どころか、凍てつく冬の夜に生まれた幼子なのだった…。ユーサーの王座を守り、諸王国をたばねて敵と対抗できるのはただひとり、アーサー王しかいない。聖なる剣を手に、真の戦士アーサーはついに起つ。平和と勝利を奪還するために。不撓不屈、血沸き肉踊る男の世界。英国冒険小説界の巨匠バーナード・コーンウェルがおくるアーサー王三部作の第一作。
闇にふちどられた時代。宗教と魔法が人々の魂をめぐって競いあい、戦争と権謀術数があふれる時代。蛮族のはびこる荒廃した世界にあって、忠誠と友情で結ばれた少数の戦士たちを率い、平和と文明の光を守ろうと戦った将軍、アーサー。迫り来る蛮族の大軍に対し、アーサーとその勇敢な戦士たちは、傷つきながらも決戦を挑む。愛するものたちを守るために…。運命切り開く聖剣。強大な敵に敢然と立ち向かうヒーローと多彩な登場人物たちが彩る波乱万丈の物語
何者かに妻を殺されて生きる気力を失っていた造船所の経営者ティム・ブラックバーンは、過激な環境保護組織「ジェネシス」に入ったまま行方不明になった娘を探すためにフロリダめざし旅立った。世界各地の環境保護団体が一堂につどう会議に「ジェネシス」のリーダーが出席するかもしれないという情報を入手したのだ。だが、それは、嵐吹きすさぶ地の果てパタゴニアの海まで続く苛酷な闘いの旅のはじまりにすぎなかった。
青い海に囲まれた楽園バハマで雇われ船長を務めるニックは、ある日、弾痕も生々しい無人のヨットを発見した。残された海図の記入は“殺しの島”という名前の島で途絶えていた…。やがてニックは米国議員の子供を麻薬中毒から更生させるための航海に出る。だが海には卑劣な罠が待ち構えていた。船と友を失い、恋人も行方不明になったニックは、事件の黒幕が“殺し島”に住むことを突き止め、島を戦場に変えると誓う。
ひさしぶりに帰郷した伯爵ジョン・ロセンデールは、ヴァンゴッホ初期の《ひまわり》を探そうとしていた。四年前、この名画は母が売却する直前に盗まれてしまった。その犯人であると疑われたジョンは、海を放浪する旅へと逃げだしたのだ。だが母亡きあと、障害をもつ下の妹の面倒をみるために、行方不明の絵を見つけださねばならない。そう決心したジョンは何者かに命を狙われる羽目に。日本冒険小説協会大賞受賞の傑作。
フォークランド紛争の英雄でヨットマンのニックは、海運王カソーリから恐るべき依頼をもちかけられた。外洋レースに出場するニュースキャスター、バニスターの艇に乗り、彼を誤った海域に導けというのだ。バニスターはカソーリの娘を殺害したと噂されており、洋上で何かが起きることは間違いない。依頼を断わったニックは、陰謀を阻止すべく愛艇で激浪の海域に急行する。英国冒険小説の新旗手が放つ傑作冒険サスペンス。