著者 : パスカル・キニャ-ル
舌の先まで出かかった名前舌の先まで出かかった名前
地獄はどこにある?仕立屋ジューヌと愛する妻コルブリューヌ。冥界の領主との約束は果たして守れるのか-。忘れることの恐怖を主題に、人間存在の深淵を抉りだした、現代フランス文学の鬼才による美しい愛の物語。忘却と記憶、顔と言語、無意識と欲望を根源的に考察する哲学的エッセイ「メドゥーサについての小論」を併載。
アルブキウスアルブキウス
古代の神々はすでに死に絶え、キリストはまだ現われず、ただ人間だけが存在した、紀元前1世紀の古代ローマ。現代の都市にも似た、猥雑で喧騒の渦巻くローマの街を舞台に、美しく残酷な物語を書き続けた男がいた-その名はアルブキウス。風変わりな作家の生涯を縦糸に、荒々しい人間の葛藤劇を復元し、目も眩むエロティシズムの魅力溢れる小説となした、現代フランス文学の最前線にして超古典的な傑作。
ヴュルテンベルクのサロンヴュルテンベルクのサロン
ドイツとフランス、父と母、現在と過去、音と光、友情と裏切り、男と女…。主人公シャルルは親友とその妻との三角関係に悩み、ひたすら17世紀の音楽に没頭していく。鬼才キニャールが現代に甦らせる絢爛たるバロック小説。
めぐり逢う朝めぐり逢う朝
17世紀、絢爛たる宮廷音楽の時代。ヴィオールを弾く二人の天才は、妻や恋人との悲劇を超えて、厳粛で官能的な音の織りなすバロックの世界へ旅立った。そして-世界のすべての朝は二度と戻ってこない。
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