著者 : パトリック・レドモンド
1954年、イギリスの名門パブリック・スクールで学ぶ14歳の気弱な少年ジョナサンは、同級生ばかりか教師にまでいじめられ、つらい日々を送っていた。しかしある時から、クラスで一目置かれる一匹狼のリチャードと仲良くなる。二人が親密になるにつれ、ジョナサンをいじめる悪童グループの仲間が一人、また一人と不可解な事件や事故に巻き込まれていく…彼らにいったい何が?少年たちの歪んだ心を巧みに描いた幻の傑作。
“私生児”と蔑まれながらも才能に恵まれ、美しい少年に成長したロニー。豊かな幼少期を過ごしたものの、母親の再婚とともに不穏な世界へと突き落とされたスーザン。多感な年頃に出会ったふたりは、待ちに待っていたかのように惹かれあう。だが、ロニーがスーザンに打ち明けた秘密は恐るべきものだった…。愛情を憎悪に変え、悲劇の連鎖を引き起こす戦慄の少年少女を冷徹に描く力作。
ロンドンのジャーナリストの家に、一人の男が訪ねてきた。その男は45年前に起きた痛ましい事件について、真相をおもむろに語り始めた…。1954年、ノーフォーク州の全寮制パブリック・スクール、カークストン・アベイ校。14歳の生徒ジョナサンは同級生ばかりか教師にもいじめられ、つらい日々を送っていた。だが、そんな彼に新しい友人ができた。友人の名はリチャード。勉強はできたが、一匹狼的な男だった。クラスを支配するグループのボス、ジェームズはリチャードを仲間にしたいと願っていたが、ジョナサンと親しくなったため、ジョナサンに対して残酷ないじめを開始する。そんなジョナサンをリチャードがかばい、二人の仲はより親密になっていく。が、それと時を同じくしてグループのメンバーが大怪我を負ったり、事故死する事件が立て続けに起き、教師たちも奇怪な事件の犠牲になっていく。そして、この事件の裏には、ジョナサンとリチャードの秘密の儀式が…!少年の歪んだ心が引き起こす恐怖と戦慄の事件。イギリスでベストセラーを記録したゴシック・スリラーの新たな傑作。