著者 : ヒラリー・ウォー
成績優秀で礼儀正しいと評判の13歳の美少女、バーバラが失踪した。警察署長フェローズの指揮のもと一斉捜査が行われるが、足取りは全く掴めない。バーバラが姿を消した前の晩、彼女は生まれて初めてのダンス・パーティーに出かけていた。そこで何かが起こったのか? 地道で綿密な捜査の果てに姿を見せる、誰もが息を呑む衝撃のラストーー。本格推理の妙味溢れる警察小説の名手として名高い巨匠の、紛れもない傑作を新訳で贈る!〈名作ミステリ新訳プロジェクト〉第9弾!
1950年3月。カレッジの一年生、ローウェルが失踪した。彼女は成績優秀な学生でうわついた噂もなかった。地元の警察署長フォードが捜索にあたるが、姿を消さねばならない理由もわからない。事故か?他殺か?自殺か?雲をつかむような事件を、地道な聞き込みと推理・尋問で見事に解き明かしていく。巨匠が捜査の実態をこの上なくリアルに描いた警察小説の里程標的傑作!
コネチカット州の小さな町で、顔を砕かれた若い女性の死体が発見された。頭蓋骨をもとに復元された生前の容貌が導き出したのは、女優になる夢を抱いて故郷を出た少女が惨殺されるまでの5年間の空白だった。その間に何が? そして、彼女を殺したのは? ダナハー警部とマロイ刑事は被害者の過去を追い、ニューヨークへ……。『失踪当時の服装は』と並ぶ警察小説の巨匠の初期傑作。 解説=川出正樹
土砂降りの雨の夜、果樹園主を訪れたその男は「おまえには50ドルの貸しがある」と言い放つや、銃を発砲した! 霧の中を手探りするように手がかりを求めるフェローズ署長。試行錯誤の末に彼が見いだした、犯人の恐るべき正体とは? 警察の捜査活動を緻密に描きつつ、本格推理の醍醐味を満喫させる、巨匠ウォーの代表作。
●恩田陸氏推薦ーー「『ユージニア』の構想のきっかけになったのは、この作品です」 ●若竹七海氏推薦ーー「読みはじめたら最後、仕事は手につかないし、眠れないし、食べられない。」 クロックフォード──どこにでもありそうな平和で平凡な町。だが、ひとりの少女が殺されたとき、この町の知られざる素顔があらわになる。怒りと悲しみ、疑惑と中傷に焦燥する捜査班。だが、局面を一転させる手がかりはすでに目の前に……! 警察小説の巨匠がドキュメンタリー・タッチで描き出す《アメリカの悲劇》の構図。MWAグランドマスター賞受賞第一作。解説・若竹七海