著者 : ビル・プロンジーニ
クレアは怯えていた。合衆国大統領として任期終盤を迎えた夫ニコラス。だが、ここへきて支持率が急落、党内には深刻な亀裂が生じていた。「いまにも悲劇が起こりそうな、そんな感じがするんです」という秘書の言葉にも、高まる不安を抑えることができない…。やがて合衆国大統領の身辺を襲った連続殺人。強烈なサスペンスのうちに驚天動地の真相を仕掛ける、掟破りの傑作長編。
親友エブに新しい恋人ができた。〈私〉も老いへのゆとりが生まれ、そろそろ探偵稼業におさらばをきめこともうと考えていた。が、その〈私〉を襲う謎の男の出現。あろうことか、人里離れた山奥の小屋に独り拉致された!男が残していったのは、13週間分の食糧と足かせ。絶体絶命の大ピンチに〈私〉は必死の脱出を試みるが、足かせは重く、確実に〈私〉を山小屋に縛りつける。“名無しの探偵”シリーズ最大の危機到来。
11月のある夜、〈私〉は殺人を目撃した。被害者が死の寸前に呟いたのは“奈落…”だった。この男、レナードの兄ケネスも、半年前に転落事故で死んでいる。が、レナードの恋人“トム”は、二人が同一犯人に殺されたと主張し、〈私〉に真相究明を依頼してきた。兄弟の周囲は怪しい人物ばかり。事件の鍵を握る男が見つかったとたん、罠にはまり〈私〉は半殺しの目にあった…。好調“名無しの探偵”シリーズ最新作。
〈私〉には、奇妙な依頼がお似合いのようだ。マイケル・キスカドンという若者が、父親の自殺の動機を調べてほしいという。35年前の自殺を。だが、父親の名前を聞いて、にわかに興味が湧いてきた。パルプ・マガジンの大御所的作家ハーモン・クレイン、その人だったのだ。しかし、調査の結果でてきたのは、自殺と縁遠い作家の実像と、身元不明の“骨”だけだった…。“名無しの探偵”シリーズ待望の最新作。
巨大スタジアムの中で、パルプ作家同士が死力をつくし、制限時間内に一万語の小説をたたきだす、ニュー=スポーツ世界一決定戦〈プローズ・ボウル〉。メタファ・キッドことサケットは、宿敵カンザス・シティ・フラッシュを破り、ついに決勝に進出。だが、八百長の誘いをはねつけたために、恋人を誘拐されてしまった!スリリングな言葉のフットボールを描くスポーツ・パロディ小説。
サンディエゴで開かれた大会に全米の探偵たちが大集合。“名無し”も、彼を父親のように慕う女探偵シャロン・マコーンも参加したが、何と会場となったホテルで墜死事件が発生した。目撃した“名無し”はシャロンとコンビを組んでさっそく事件の究明に乗りだした。だが、新たな事件が次々と起こり、危険な罠が二人を待ち受けていた。危機一髪の窮地を脱せるか…。新コンビによるミステリー・サスペンス長篇。
グレート・ウェスタン保険会社の支払調査部長から、〈私〉に、焼死事件の調査依頼が舞いこんだ。かつてはゴールド・ラッシュに沸き、今やゴースト・タウンと化した町マスケット・クリークを観光地にしようと目論む〈ノーザン開発〉の社長宅の火事で、当の社長が焼死したのだ。失火か、それとも放火か。ところが調査開始早々、第二の事件発生で、事は厄介な方向に…。“名無しの探偵(ネイムレス・オプ)”シリーズ最新作。
〈私〉のライセンスが再交付された。とたんに父親捜しの依頼が舞い込んできた。恋人ケリーとのよりも戻ったし、幸先のよいスタートだった。ところが、〈私〉はとんでもない殺人事件に巻きこまれたらしい。浮浪者になって行方不明だった依頼人の父は殺され、妹も姿を消してしまった。もと砂金の町、オロビルを舞台に十五年前の殺人事件が暴きだされ、新たな殺人劇が…。好調、“名無しの探偵”シリーズ最新作。
サンフランシスコ、八月の日曜。探偵免許停止中の〈私〉は、妻に去られた親友のエバハート警部補と彼の自宅でけだるい午後を過していた。玄関のベルが鳴ってエバハートが席を立った。と、銃声が二つ。エバハートが撃たれ、飛び出した私も左肩を撃たれた。警察の捜査でも、犯人は中国人だということ以外、手がかりはまったくなし。エバハートはなぜ狙われたのか?好評“名無しの探偵”シリーズ待望の新作。
あとをつけまわす仮面の男。身に覚えのない脅迫電話。血まみれのベツドから消え失せた娘。そして、不気味なヴードゥー人形は血を滴らせて。憂さ晴らしに、ジャズの街ニューオリンズのカーニヴァル見物にきた中年カメラマン。その仮装パレードの狂騒のさなか、男は除々に追いつめられていく。だが、本当の恐怖はまだ始まってすらいなかった。
私は中年の独身男、サンフランシスコのしがない私立探偵だ。恋人はいるが、結婚まではほど遠い。日々悩める私に、ある日たてつづけに3件も依頼が。宝石の警備、尾行、上流婦人の居所の確認。どれも楽な仕事だ。ようやく運が向きかけてきたか。ところが、3件が3件とも信じられない具合にねじれ、探偵免許さえ取り上げられそうになってしまった。好評“名無しの探偵”シリーズ注目の最新作。
〈私〉はサンフランシスコの私立探偵。猛烈なヘビー・スモーカーで、喀痰検査の結果が不安だ。そんな折、戦友のハリーから電話があった。自分の経営するキャンプ場で何か事件が起こりそうだという。その後彼の予言通り断崖からヴァンが転落。だが乗っていた男は転落前、既に殺されていた。現場付近には、なぜかクジャクの羽根が…。これは新しい事件の単なる幕開きなのか。“名無しの探偵”シリーズ、得望の新作。