著者 : ヘレン・ヴァン・スライク
乱れた旋律(上)乱れた旋律(上)
スーザンは、ファッション雑誌「ヴォーグ」の編集者として、将来を嘱望されていた。そのスーザンが恋に落ちた。相手は世界的に名の知れた若きピアニスト、リチャード・アントニーニ。まるで少女のように、リチャードとの生活を夢みるスーザン。しかし、妻となったスーザンは、音楽一家アントニーニ家のあまりの異質さに愕然とする。そして、一家に君臨する母マリアは、まったくスーザンをうけいれようとはしなかった。
乱れた旋律(下)乱れた旋律(下)
リチャードは、30歳を過ぎていまだに自立できない-。偉大な母マリアの操り人形だった。障害を持つ自分の娘を愛することもできず、他の女との過ちをくりかえすリチャード。スーザンが恋に落ちたころの、思いやりとウィットに富んだ貴公子の姿は、もうどこにもなかった。リチャードとの暮しに疲れ、ずたずたになったスーザンは、ふと、もうひとつの愛に賭けてみようかと考える。穏やかで、誠実な愛に-。
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