著者 : マイケル・ディブディン
「ホームズはなぜ、切り裂きジャックについてまったく言及していないのか?」-ホームズ物語の中でも最大級の疑問に、ひとつの解釈を与えたホームズ・パロディ界の名著、待望の邦訳。英推理作家協会賞を受賞したイギリスを代表する現役人気作家が、ホームズ研究者や批評家の間に強烈な反応を引き起こした問題作。
全米各地で動機のまったく不明な殺人事件が続発していた。被害者は赤ん坊から老人まで多岐にわたったが、手口は共通していた。そんな時、ミネアポリスに住む大学教授のフィルは、旧友サムの招きで孤島を訪れた。だがそこは、サムが指導者として君臨する教団の島で、彼はやがて驚くべき体験をすることに…カルト教団を題材に、気鋭が放つ衝撃のミステリ。
ヴェネツィアで消えた富豪の生死を確かめてほしいー刑事警察のゼンは、昔の恋人から思わぬ仕事を頼まれた。行方不明の男は、彼女の夫が勤める法律事務所の顧客だという。多額の報酬を約束された彼は、口実をつくり生まれ故郷のヴェネツィアに赴く。が、そこで複雑怪奇な事件に巻き込まれることに…英国推理作家協会賞を二度受賞した名シリーズの最新作。
ここは英国のカントリーハウスの一室。一堂に会すは、退役大佐、伯爵夫人、神父、英国の大富豪、等々。この中に冷酷な殺人犯が潜んでいるのだ…と思いきや、実はここは老人ホーム。殺人などは起こっていない。すべては探偵小説好きの老女の妄想なのだ…と思いきや。英国ミステリ界きっての俊英が贈る、才知とたくらみに満ちた本格ミステリ。
サン・ピエトロ寺院のドームで、ミサの最中に一人の男が墜死を遂げた。男の名はルスパンティ。若くして家督を継いだ公爵だった。自殺か、それとも他殺か?ヴァティカンの大司教に請われ、刑事警察のゼンは捜査を開始する。だが、その直後に事件の目撃者がまたもや謎の死を…。英国推理作家協会賞に二度輝き、英国ミステリの新旗手と謳われる著者の注目作。
「ぼくは殺される」-。心理カウンセラーのエイリーンが託された少年の訴えは、単なる妄想なのか?少年を観察するうちに、彼はまぎれもないわが子ではないかと疑念を抱くエイリーン。彼女には、混乱が支配する60年代、誤って胎児を死亡させた悲惨な過去があった。現在と、過去、現実と幻想が錯綜し、読む者を果てしなきトリップに誘う注目のアシッド・サイコ・サスペンス登場。
イタリアの大富豪が建てた浜辺の別荘で、当の富豪を含む四人の男女が惨殺された。別荘には最新の警備システムが張りめぐらされ、敷地内は巨大な密室ともいえる状況だった。刑事警察のゼンは事件の調査を命ぜられるが、やがて彼自身の前に謎の殺人者の影が…。英国ミステリ界の次代を担うと期待される新鋭の英国推理作家協会賞、ヨーロッパ・ミステリ賞受賞作。