著者 : マン,T.
ヴェニスに死すヴェニスに死す
旅先のヴェニスで出会った、ギリシャ美を象徴するような端麗無比な姿の美少年。その少年に心奪われた初老の作家アッシェンバッハは、美に知性を眩惑され、遂には死へと突き進んでゆく。神話と比喩に満ちた悪夢のような世界を冷徹な筆致で構築し、永遠と神泌の存在さえ垣間見させるマンの傑作。
トオマス・マン短篇集トオマス・マン短篇集
人間的な苦悩を芸術的情熱の火で浄めてゆくシラーの姿を浮き彫りにした「悩みのひととき」。精神的には優れたものを持ちながら、実生活の上ではみじめな馬鹿おどりをしているにすぎぬ「道化者」。その他「幻滅」「幸福への意志」「予言者の家で」など清新な創造意欲の息吹きにみちたマン(1875-1955)の初期短篇から17篇を収録。
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