著者 : ミック・ジャクソン
こうしてイギリスから熊がいなくなりましたこうしてイギリスから熊がいなくなりました
これは、イギリスで絶滅してしまった熊に捧げる、大人のための寓話です。電灯もオイル・ランプもなかった時代、夜中に森を徘徊する悪魔だと恐れられた「精霊熊」。死者のための供物を食べたせいで、故人の罪を引き受けてしまった「罪食い熊」。サーカスが流行した時代、人間の服を着て綱渡りをさせられた「サーカスの熊」。19世紀、ロンドンの下水道に閉じ込められ、町の汚物や溜まった雨水を川まで流す労役につかされていた「下水熊」。-ブッカー賞最終候補作家が、皮肉とユーモアを交えて独特の筆致で描く8つの奇妙な熊の物語。
10の奇妙な話10の奇妙な話
敷地内に洞窟がある気まぐれな金持ち夫婦に雇われ、“隠者”となった男(「隠者求む」)。古物店で見つけた手術道具を使って、博物館に展示された標本の蝶を蘇らせようとする少年(「蝶の修理屋」)。襲来した宇宙人に先生がさらわれたと信じて役所に押しかけ、調査を要求する子供たち(「宇宙人にさらわれた」)。あるきっかけで日常と異常の境界線を越えてしまった人々。ブッカー賞最終候補の著者が描く切なさと愛しさに満ちた10の物語。各短編ごとに『モンタギューおじさんの怖い話』のデイヴィッド・ロバーツのイラスト収録!
穴掘り公爵穴掘り公爵
広大な邸宅に独居する老いたイギリス人公爵。彼は突然何かに駆り立てられて、敷地内の地下に巨大なトンネルを掘り巡らせた。老いに怯える公爵は、トンネルを徘徊し、幼い頃親に手を引かれ海辺で見た光景の謎に、やがて突き当たる…。十九世紀に実在した公爵をモデルに、精緻な調査力と奔放な想像力を駆使した衝撃のデビュー作。ブッカー賞最終候補の処女長編。
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