著者 : リドリ・ピアソン
シアトル警察の部長刑事ルー・ボールトは、休職中の日々を心静かに送っていた。そんな彼のもとに、かつて彼を愛した心理学者ダフネ・マシューズが訪れる。彼女がボランティアを務める更生施設に、レイプされて電気ショックで記憶を消されたうえ、腎臓を摘出された家出少女がやってきたのだ。刑事魂を刺激されたボールトは、捜査に舞い戻る。臓器移植の実態を鋭く抉る医学スリラー。
アンソニー・コルトは環境汚染ゆえに妻子を失い、復讐に燃えるテロリストとなった。彼の最大の標的となった化学薬品のメーカーのトップは、合衆国当局との秘密会議に臨むため、ワシントンへと向かう。コルトの策謀を探り、迎え撃つFBI捜査官ダギットも、かつて肉親を奪ったコルトへの復讐を誓い、苛烈な大追跡劇の末に国際空港で最後の決戦を挑むー。『深層海流』につづく待望作。
カリフォルニア州の風光明媚な町カーメルで、死体が続けて二体発見された。いずれも、自動車の中で排気ガス自殺をしたものと見なされたが、元鑑識捜査官のディウィット部長刑事は、他殺と判断していた。邪悪な妨害を受けながらも、執念の捜査を続けるディウィットは、遂に犯人を突きとめる。だが、彼は知らなかったー。この時から、本当の闘いが始まることを。意想外の展開で魅了する傑作サスペンス。全米ベストセラー。
シアトル市内で八件の連続殺人事件が発生した。独身の若い女性ばかりで、目はテープで見開かされたまま、腹部を十字架の形に切り刻まれて。その残忍な手口から異常者の仕様と思われたが、捜査を嘲笑うかのように、新たな犠牲者が出て、当初の犯人のほかに模倣犯が加わった線も強まる。幾重にも隠された謎を解く鍵は、果たして何処に?実力派作家が入念に描く大型警察ミステリー。
新館〈ファン・ワールド〉の大オープニング祭を四日後にひかえた巨大ショッピング・センター、ヤンキー・グリーン・モールの建設現場で、何者かに仕掛けられた高性能爆薬が爆発した!ヤンキー・グリーンの保安主任ジェイコブズは爆破犯人を追うが、狡猾な犯人は壁や天井の裏側を縦横に走るパイプやシャフトの中に潜み、その影すらつかませない。超高度な保安システムの死角をついて進行してゆく、狂気の爆破計画とは?
爆破犯人を捕らえられぬまま、ついに新館〈ファン・ワールド〉の大オープニング祭は幕を開けた。ジェイコブズの厳重な警戒の裏をかいて保安指令室に侵入した爆破犯人は、保安コンピュータを操作して全出入口を封鎖し、閉じ込めた大群衆を人質に取る。〈ファン・ワールド〉を支える主柱に埋め込まれた爆薬が爆発するまで、あと一時間。果たしてジェイコブズは起爆装置を止めることができるか…。緊迫のサスペンス巨篇。
ボリコウスキーはブルガリア情報機関DSの職員である。変装の名人で、演技力と語学力には自信がある。今回の任務は、米政府が開発した画期的なエネルギー源の研究成果を盗むことだったが、つい母国語で罵声をあげたのがもとで計画変更が重なり、無用の殺人を犯してしまった。彼を兄の仇とつけ狙う米情報部の男も、身近に迫っているようだ。追う者と追われる者が錯綜する緊迫の二週間。
ヨットと自転車レースを愛するロック・ミュージシャンのジェイ・ベッカー。自動車事故を起こし、多額の借金を抱えこんだ彼は、謎めいた美女マレーネにヨットのコーチをする仕事を引き受けた。だがその日から、彼は邪悪な陰謀の中に巻き込まれていく。マレーネの背後で糸を引くもの、それはアメリカの軍事機密を盗み出し、他国へ売り渡そうと図る国際的な犯罪組織だったのだ!血と暴力の世界に投げ込まれた男の決死の闘いと、その裏で展開するFBI,CIAと犯罪組織の息詰まる攻防ー鮮烈なアクションとロマンスを織り込んで描く冒険サスペンス。