著者 : ローベルト・ムージル
特性のない男特性のない男
観念と官能の織りなす愛の新世界ー ウルリッヒとアガーテは可能性の限界に向かう旅に出て、近親相姦でも〈遙かな愛〉でもない、〈肉体的であると同時に精神的な〉愛のユートピアを夢見る。 その傍らで演じられる市民的性愛の数々- ニンフォマニアの裁判官夫人と性科学の教えを実践する外務省高官夫人が、これまで見過ごされてきた〈笑える形而上学小説〉の側面を浮かび上がらせる。 20世紀ヨーロッパ文学を代表する大作が清新な新訳・抄訳で甦る。
寄宿生テルレスの混乱寄宿生テルレスの混乱
お金を盗んだ美少年バジーニが、同級生に罰としていじめられている。傍観していたテルレスは、ある日突然、性的衝動に襲われる…。寄宿学校を舞台に、言葉ではうまく表わしきれない思春期の少年たちの、心理と意識の揺れを描いた、『特性のない男』ムージルの処女作。
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