著者 : ロ-レン・D.エスルマン
ダウンリヴァ-ダウンリヴァ-
暴動に紛れて現金輸送車を襲ったのは、おれじゃなかった-。仮出所したばかりの黒人の大男デヴリーズは私立探偵ウォーカーにそう告げた。その事件が起きたのは、20年前のことだった。暴動中にビルが放火され、それに乗じて何者かが現金輸送車を襲ったのである。ビルに放火したデヴリーズは逮捕され強盗の共同謀議で有罪となった。だが放火は、当時知り合った白人の男子学生にそそのかされてやったことだった。この男が強盗を計画し、彼に罪を被せたのか?ウォーカーは白人男の足どりを追って過去の記録にあたり始めるが、そこには野望に満ちた策略が隠されていた。チャンドラーの衣鉢をつぐ著者が自信をもって放つ、正統派ハードボイルド。アメリカン・ミステリ賞受賞作。
ブリリアント・アイブリリアント・アイ
突然姿を消したコラムニストのバリーの行方を突き止めてくれ-ニューズ社から私立探偵エイモス・ウォーカーにこんな依頼が舞いこんだのは、彼とバリーがヴェトナム時代からの親友だからだった。まずウォーカーはバリーのオフィスを調べ、埋め草記事を集めたマニラ・フェルダーを発見した。空港に駐車された車のトランクから発見された死体、地元の労働組合の委員長の二年前の死亡記事、デトロイト市警の警視の早期退職の記事…。これら雑多な記事のなかにバリーの行方を示唆するものが含まれているのではないかと考えたウォーカーが詳細を知ろうと動きだした矢先、記事にでていた警視が自殺した。はたして、これらの記事の裏には、どんな繋がりが隠されているのか?そして、バリーの失踪はそれにどう関わっているのか?正統派ハードボイルドの伝統を受け継いだ、タフなデトロイトの私立探偵エイモス・ウォーカー再登場。
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