著者 : 一雫ライオン
「この愛に、凍えろ」 札幌市内から知床半島ウトロへと向かう「北斗流氷号バスツアー」に参加していた少年と少女は、バスの転落事故ですべてを失ってしまった。 そして1999年。成長した彼らは、きたるべきミレニアムに浮足立つ新宿の街で再会するーー身元不明の首吊り遺体を挟んで。 定年間近のベテラン刑事と、競争から外れてしまった若手刑事が、二つの時代をつなぐ事件の真相を追うべく、駆けずり回る。この国で隠され続けてきた、あまりにも悲しい真実とは? 『二人の嘘』の著者によるエモーショナル・ミステリー超大作!
「十年に一人の逸材」と言われる女性判事と、 哀しき偽証で真実を隠し通した元服役囚。 恋で終われば、 この悲劇は起きなかった。 これほどの純愛を、人は醜聞という––。 「--まさか、誰かをかばっている?」 男が法廷で隠し通した哀しい真実とは? 女性判事・片陵礼子のキャリアには、微塵の汚点もなかった。最高裁判事になることが確実視されてもいた。そんな礼子は、ある男のことが気になって仕方ない。かつて彼女が懲役刑に処した元服役囚。近頃、裁判所の前に佇んでいるのだという。判決への不服申し立てなのか? 過去の公判資料を見返した礼子は、ある違和感を覚えて男のことを調べ始める。それによって二人の運命が思わぬ形で交わることになるとも知らずに……。
都内で発生した大量殺人。幼い息子を殺された実日子は、目撃した犯人を「美しい」と思ってしまった自分を悔い──。この上なく残虐で哀しいサスペンスホラー。文庫書き下ろし。(解説/関口苑生)
通り魔から家族を守り、命を落とした二郎。神と交渉し、「天使」として地上へ戻り、娘の成長を見守ることに…。我が子を愛する父親の強い思いがあふれる、心温まる現代のファンタジー。(解説/森義隆)
過疎に苦しむ田舎町・道半町。しかしそこには、暑苦しいくらい熱い男・春雄がいた……。熱血男が人々の心を動かす! ファンキー加藤主演の感動コメディ映画『サブイボマスク』を脚本家自らがノベライズ。