著者 : 三好徹
沖田総司(下)沖田総司(下)
混成浪士隊の分裂は早く、清河八郎は去り、やがて横暴を極めた芹沢鴨も、近藤勇の命で斬られた。殺戮が日常化するにつれ、総司の天稟の剣技は冴え、一方、新選組内には殺伐の風も吹き始めた。愛人おあいを冒した労咳は総司の頑健な肉体をも蝕み、ついに池田屋での乱刃の中で喀血、時代は総司を置き去りにしはじめる…。若き剣客・沖田総司の眼から時代の激浪を見つめた歴史長篇完結篇。
生けるものは銀生けるものは銀
東洋新聞社航空報道部のパイロット神野保彦のもとに、ある日、正体不明の男が訪ねて来た。ある仕事を請け負ってくれれば莫大な報酬を支払うというのだった。やがて、神野のまわりに不気味な黒い影が…。日本と香港、そして中国大陸にまたがり、戦争中の遺産にからんで陰謀がくりひろげられるスパイ冒険小説。