著者 : 上林暁
聖ヨハネ病院にて・大懺悔聖ヨハネ病院にて・大懺悔
文学への純粋な情熱を胸底に七十八年の生涯を私小説一筋に生きた上林暁。脳溢血で半身不随、言語障害を患った晩年も、左手と口述で一字一句、彫心鏤骨の作品を生みつづけた。川端康成に賞賛された出世作「薔薇盗人」、心を病む妻を看取った痛切な体験を曇りない目で描く「聖ヨハネ病院にて」、生と死のあわいを辿る幻想譚「白い屋形船」(読売文学賞)等、人生の苦悩の底から清冽な魂の言葉を響かせる珠玉短篇集。
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文学への純粋な情熱を胸底に七十八年の生涯を私小説一筋に生きた上林暁。脳溢血で半身不随、言語障害を患った晩年も、左手と口述で一字一句、彫心鏤骨の作品を生みつづけた。川端康成に賞賛された出世作「薔薇盗人」、心を病む妻を看取った痛切な体験を曇りない目で描く「聖ヨハネ病院にて」、生と死のあわいを辿る幻想譚「白い屋形船」(読売文学賞)等、人生の苦悩の底から清冽な魂の言葉を響かせる珠玉短篇集。