小説むすび | 著者 : 中井亜佐子

著者 : 中井亜佐子

日常の読書学日常の読書学

発売日

2023年2月28日 発売

ジャンル

本を読めば、何かが変わるの? 本は、どこでだって誰にだって読まれうる。 120年前に書かれたコンラッドの“問題作”『闇の奥』を、 いま、この日常の喧騒のなかで読んでみる。 「ふつうの読書」と「批評」を行ったり来たりして、 「読書」という営為について考えてみよう。 ============= 【目次】 序 章 『闇の奥』には辿りつかない長い道のり 本と出逢う/いかに読むべきか/道草としての読書/失われた「作者」を求めて/本書の取扱説明書 /付記/註 第一章 本はどこでだって書ける ふまじめな作者/ポーランド、より正確にはウクライナ/大人になったら、そこへ行くんだ/コンラッドと女性たち/英語という「選択」/註 第二章 コンラッド、コンゴへ行く コンゴで知ったこと/歴史から小説へ/「小説は歴史である」/註 第三章 『闇の奥』への旅を始める プロットを読む/物語の外側の物語/風景の陰謀プロット/イクチオサウルスの正体/註 第四章 「意図されたもの」とは何か 読書にゴールはあるか/遅延と妨害/真実のクルツ氏を求めて/マーロウに逆らって読む/註 第五章 女として読む 想定されていない読者/女たちの美しい世界?/アフリカの女/そして物語は破綻する/経験と読書 /註 第六章 誤読の効用 読むべきか、読まざるべきか、批評をするか/アフリカの歪んだイメージ/コンラッドはレイシストか/読むべきではないのか/よく読まなければならない?/註 第七章 ポケットに『闇の奥』を 余白に書かれた暗号/ロシア人の若者/『闇の奥』とともにアフリカへ/註 第八章 余白に書く 『闇の奥』と『暗い河』/模倣する世界/「暗号」を読み解く/『闇の奥』はもういらない?/註 終 章 日常の読書学 日常と非日常/小説のなかの日常/『闇の奥』の日常/二つの読書法/日常の読書学/明日もまた太陽は東から昇る/註 あとがき 索引

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