著者 : 中山七里
40万部突破の大人気シリーズ! 「心神喪失者の行為は罰しない」 刑法第39条vs連続殺人鬼 救うべきは誰か。 凄惨な殺害方法と、稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇連続殺人事件」。事件のキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、行方知れずのままだった──。 その頃、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした人権派弁護士が何者かに殺害される事件が発生。遺体のそばには、あの稚拙な犯行声明文が残されていた。捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の犯行を視野に入れて捜査を進めるも人権派弁護士の殺害は続く。これまでと異なる動きを見せるカエル男に翻弄される渡瀬は、ある人物からひとつの提案を受け……。
母は安楽死を200万円で買ったのか?難病を抱えた母が安楽死を選択したらしいと少女から通報が入る。続いて国民的女優の死が報じられたことで世論は沸騰ー積極的安楽死は医療行為か嘱託殺人か?かつて警視庁捜査一課の犬養隼人をぎりぎりまで追い詰めたドクター・デスの模倣犯が現れたのだろうか。捜査に行き詰まりを感じた犬養は、誰も思いつかない奇策を放つ!
岡山県姫野村。人口300人にも満たないこの限界集落は、令和の現在も70余年前の呪縛を恐れていた。村人6人を惨殺した巌尾利兵衛の呪いにより、数年に一度、村にある鬼哭山から利兵衛の咆哮が轟き、村人を殺すというのだー。新型コロナ感染症でパニックに陥る最中、一人の男が東京から移住してきたことをきっかけに、呪いの犠牲者と思しき死者が出てしまい…。想像できない結末が読者を待つ本格伝奇推理!
家族はどこで一線を越えてしまったのか。浦和医大法医学教室に餓死した遺体が運び込まれた。亡くなったのは40歳の独身女性で、死後3週間が経っていた。まだ4月だというのに埼玉で見つかった4体目のミイラ化死体だ。埼玉県警の古手川によると、女性は大学受験に失敗して以来20年以上引きこもっていたという。同居していた70代の両親は先行きを案じ、何とか更生させようと民間の自立支援団体を頼ったが、娘は激昂し食事も摂らなかったらしい。彼女はなぜ餓死を選んだのか?それとも親が嘘を?だが、解剖を行った光崎教授は、空っぽであるはずの胃から意外なものを見つけるとー。引きこもりを抱えた家族を襲う悲劇。彼らは被害者か、それともー。光崎教授が抉り出す、深い闇とは?
東京地裁に勤める高遠寺円は、中国製のAI裁判官“法神2号”のテスト運用を担当することに。裁判のデータを入力すると、実際の判決文とほぼ同じものを弾き出すという驚くべき精度だった。多忙を極める裁判官にとってこれは大きな福音となる。歓迎ムードが高まる中、円は一人それを受け入れられずにいた。そんなとき、18歳少年による父親殺しが起きる。裁判長は、“法神”にシミュレートさせると言うがー。
災害公営住宅への移転に伴い解体作業が進む仮設住宅の一室で見つかった他殺体。発見場所は出入り口がすべて施錠された完全密室、被害者は町役場勤務の、仮設住民の担当者。笘篠誠一郎刑事と蓮田将悟刑事は仮設住民と被害者とのトラブルの可能性を想定し、捜査にあたる。そこで遭遇したのは、蓮田にとって忘れがたい決別した過去に関わる人物だった。
ネット界随一の情報屋“市民調査室”。食レポから芸能ゴシップ、政財界の不祥事まで、幅広く“有益”な情報を発信して、熱狂的なフォロワーを獲得していた。だが、ある日を境に、その投稿にフェイクが混ざり始め、ネットリンチを扇動するように。サイバー犯罪対策課・延藤は、必死に捜査を進め、その足取りを追っていくのだが、ついに現実世界で死者が出るー。
国際空港を守る空港警察の署長に新たに着任した、仁志村賢作。柔和な笑顔で視察をする仁志村だったが、一転して派手なパフォーマンスで違法薬物の密輸を防ぐ。初日の優しげな印象とは裏腹に「貧困も劣悪な環境も犯罪の言い訳にはならない」と無慈悲に犯人を追い詰め検挙数をあげる仁志村に空港職員の咲良は畏怖を覚えるのだった。彼は正義の味方なのか、それとも目的のためなら手段を選ばない男なのかー。
アメリカで指折りのピアニスト、エドワードは、大統領選挙の影響で人種差別が激化し、変貌しつつある国を憂い、音楽で何かできないか模索していた。そこで、3カ月後に予定しているカーネギーホールでのコンサートで、黒人音楽を愛した作曲家、ジョージ・ガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」を弾くことを思い立つ。しかし、マネージャーがガーシュウィンでは客を呼べないと反対したため、ショパン・コンクール中に演奏で人命を救い、一躍有名になった男、岬洋介との共演を取り付けることにした。一方、新大統領の暗殺計画を進めていた“愛国者”は、依頼主の男から思わぬ提案をされー。音楽の殿堂、カーネギーホールで流れるのは、憎しみ合う血か、感動の涙か。
“どんでん返しの帝王”が描く大人気検察ミステリー、待望の第3弾!南海電鉄岸和田駅にて、無差別殺人事件が発生。7名を殺害した笹清政市(32)は、自らを失うもののなにもない“無敵の人”と称する。ネット上で笹清をロスジェネ世代の被害者だと擁護する声があがるなか、大阪地検で郵送物が爆発、6名が重軽傷を負った。被疑者“ロスト・ルサンチマン”は笹清の釈放を求める犯行声明を出す。事件を担当する大阪地検の不破俊太郎一級検事は、調査中に次の爆発に巻き込まれー連続爆破事件は止められるのか?“ロスト・ルサンチマン”の真の目的は何なのか?
警視庁捜査一課の瑠衣は、中堅ゼネコン課長の父と暮らす。ある日、父の同僚が交通事故で死亡するが、事故ではなく殺人と思われた。さらに別の課長が駅構内で転落死、そして父も工場現場で亡くなる。追い打ちをかけるように瑠衣の許へやってきた地検特捜部は、死亡した3人に裏金作りの嫌疑がかかっているという。父は会社に利用された挙げ句、殺されたのではないか。だが証拠はない…。疑心に駆られる瑠衣の前に、私立探偵の鳥海が現れる。彼の話を聞いた瑠衣の全身に、震えが走ったー。
誰もいない部屋にこそ、嘘のない生きざまが現れる。20代無職の男性、30代独身女性、40代ベンチャー企業家、80代の資産家。孤独死した人々が抱えていた様々な事情が浮かび上がるー『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。
“県警のアマゾネス”の異名を持つ高頭冴子は、留学生の不審な失踪が相次いでいるという噂を耳にする。その数日後、中国国籍で新疆ウイグル自治区出身の留学生カーリの死体が発見された。冴子と部下の郡山は、事件に中国公安部が絡んでいることを掴むが、冴子に助けを求めていたカーリの同僚・レイハンも容疑者に連れ去られてしまう。彼女を救い、事件の真相を暴くため、中国へと渡った冴子と郡山を待ち受けていたのは、ウイグル民族のあまりにも凄惨な現状だった。
保守系の刊行物で有名な出版社に、何者かが火を放った。公安一課の淡海奨務は、左翼集団の犯行とみて捜査を開始する。そこで出会ったのは事件に興味を示した作家兼業の名物刑事・毒島真理。虫も殺さぬような風貌とは裏腹に、毒島は容赦ない毒舌で犯罪者をこきおろす。淡海はその様子にたじろぎつつも、行動を共にすることに。間もなくネットに公開された「急進革マル派」を名乗る過激派の声明。果たして事件はテロの予兆なのか?作家刑事が鋭い舌鋒で事件を解決する大人気シリーズ第三弾!
「あんたは、父親か、教師か、どっちなんだ」穂刈は、クラスで起こるイジメから目を逸らすような、事なかれ主義の中学教師だった。しかし小6の娘がイジメで飛び降り自殺を図り、被害者の親になってしまう。加害児童への復讐を誓う妻。穂刈を責める息子。家庭は崩壊寸前だった。追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く。そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かによってインターネットに書き込まれー。娘がイジメを苦に飛び降りた。中学教師でもある父親は、崩壊する家庭を守るため、学校と闘うことを決意する。俺たちは“被害者”か、“加害者”か。
仁鍋島ー通称「人面島」。島には隠れキリシタンの財宝が眠っているという。村長であり大地主の鴇川行平が急死し、島の多くを占める土地が相続されることに。相続人兄弟は、島を統べる神社の宮司と、一大産業である漁業組合長をそれぞれバックに持っている。さらに二人には過去に因縁が。そんななか、長男の匠太郎が密室で不可解な死を遂げた。嵐のなか、電気も通信も断たれた絶海の孤島。犯人は、そして驚くべき真相とは!?三度の飯よりトラブルが好き!?毒舌“人面瘡”探偵×ポンコツ相続鑑定士、隠れキリシタンの島で密室殺人の謎に挑む!
民間の科学捜査鑑定所〈氏家鑑定センター〉。所長の氏家は、女子大生3人を惨殺したとされる猟奇殺人犯の弁護士から再鑑定の依頼を受ける。容疑者の男は、2人の殺害は認めるが、もう1人への犯行は否認している。相対する警視庁科捜研との火花が散る中、裁判の行く末はーー驚愕の結末が待ち受ける、圧巻の鑑定サスペンス!