著者 : 中島梨絵
新米飛行教官と一年ぶりに飛ぶ小説家の航空経路は、ある記憶を辿る旅だった(『ホリデイズ』)。仙台の空を通過する、制御不能になった衛星を捉えた大学院生の冬の日(『真夜中の通過』)。脳から脳へ言葉を送る“フラッシュ”が浸透した今、13年後の自分から届いたメッセージ。(『未来からの声』)。恋人からの連絡が途絶えた。彼女を支えていた篤志家は、実は敵だったのかもしれない(『瞬きよりも速く』)。皆既日食とともに世界を巡る、美しい双生児。彼らの果たす“夢”とは。未来に歩む僕らの物語、五編を収録。
警視庁の片山刑事は、殺人犯の張り込み中、ベンチに置かれていたハンカチをふと手にした直後、駆け寄ってきた見知らぬ女子高生にいきなりこう言われたー「あなたが、私の夫になる人です」と!彼女は人気占い師から、ハンカチを拾ってくれた人が運命の人だと予言されたという。女子高生、占い師、そして“運命の人”を結ぶ意外な線をホームズと片山が追う!表題作はじめ6編を収録した大人気シリーズ第35弾。
函館に住む高校3年生の桜井真乃。東京の大学に進学が決まった彼女の前に、小学生のときに亡くなり、遺体が見つからないままの幼なじみ、速人によく似た青年が現れた。本当は、速人は生きているのかもしれない。かすかな希望を胸に、速人の死にまつわる事件を調べ始めた真乃だったけれど、彼女のもとに亡くなった彼のノートが届きー!?美しい冬の函館を舞台に描く、切ない恋愛青春ミステリー。
警視庁の片山刑事は、夜の盛り場で悪い遊びに興じる16歳の女子高生、立石千恵と出会う。その日を境に改心した千恵は、片山刑事の「彼女」になると宣言する。一方、彼女の父で売れっ子漫画家だったみつぐは、マンション改装計画推進に利用されようとしていた。そして同じ頃、窓際編集者の平栗悟士は、雑誌編集長に抜擢されー。3つの“大改装”がホームズたちをとんでもない事件に巻き込むことに!人気シリーズ第34弾。