著者 : 亀谷乃里
蝶を飼う男蝶を飼う男
友ボードレールにエドガー・ポーと音楽の世界を教えた影の男、シャルル・バルバラ。 《知られざる鬼才》による、哲学的思考と音楽的文体、科学的着想、幻想的題材が重奏をなす全5篇の物語。 * * * ヴァイオリンに取り憑かれた狂気の名演奏家のあまりにも痛ましく愛おしい生涯 「ある名演奏家の生涯の素描」 パリ河畔の奇怪な屋敷に住まう孤独な天才発明家を描く、「未来のイヴ」に先駆ける自動人形小説 「ウィティントン少佐」 ある実在の事件をモチーフにした驚愕の犯罪小説 「ロマンゾフ」 世界の無数の蝶をパリの自宅で飼育する人間嫌いの男の物語 「蝶を飼う男」 聾者たちの滑稽で哀しいすれ違いを描いた寸劇 「聾者たち(後記)」 献辞 ある名演奏家の生涯の素描 ウィティントン少佐 ロマンゾフ 蝶を飼う男 聾者たち(後記) 訳者註 参考文献 解説
赤い橋の殺人赤い橋の殺人
19世紀中葉のパリ。急に金回りがよくなり、かつての貧しい生活から一転して、社交界の中心人物となったクレマン。無神論者としての信条を捨てたかのように、著名人との交友を楽しんでいた。だが、ある過去の殺人事件の真相が自宅のサロンで語られると、異様な動揺を示し始める。19世紀の知られざる奇才の代表作、ついに本邦初訳!
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