著者 : 井上雅彦
2020年に再開された《異形コレクション》(光文社)で、注目されている作家・アンソロジスト、井上雅彦の個人アンソロジー。現在では入手困難な媒体に発表されたものを中心に、書き下ろし1篇を加えた全13篇を収録。それぞれの作品には、手法と意図を分析した「作者のコメンタリー」を掲載。そこからは、著者の「短篇論」「ホラー論」も浮かびあがる。 【収録作】 ●私設博物館資料目録 ●飢えている刀鋩 ●抜粋された学級文集への注解 ●闇仕事 ●三色の心霊遊戯 ●天使が来たりて ●笹色紅 ●グラーフ・フィルム ●翩譚集ーーあるいは、或る都の物語 ●夜の聲 夜の旅 ●デモン・ウォーズ ●宵闇色の水瓶 ●レッテラ・ブラックの肖像
その虫眼鏡で覗くと、木や湖や雲から、擬態したいきものが現れる。自然豊かな村に隠された、美しい絵画のような謎。新種の謎、発見!ファーブル君と呼ばれる青年と、元美大生・遠野真亜梨。不思議な縁で出会った二人は、原因不明の数々の事件を解き明かしていくー。感動の連作短編ミステリ。
都内某所にひっそりと佇む洋館。元は名画座だった古式ゆかしき喫茶店に集うのは、珈琲と映画、そしてなにより“謎”を愛する常連たちだ。密室状態の部屋で、まるで猛獣に襲われたような痕跡を残して死んでいた男の謎(「狼が殺した」)ほか、不可思議な事件の真相を、彼らが映画への深い造詣をもとに解き明かしてゆくー。数々の名画へのオマージュに満ちた連作ミステリー。文庫書下ろし&オリジナル。
1997年暮れ、彗星のように現れたオリジナル・アンソロジー「異形コレクション」。独創的な企画と新しい書き手の発掘で、ホラー、SF、ミステリー、ファンタジー界に大きな衝撃を与え続け、2011年には、ついに48巻を数えた。今回、千編を優に超える全収録作の中から、涙を誘わずにはいられない詩情豊かな物語十編をセレクション。どうぞハンカチを用意してお読みください。
意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。稀代のアンソロジスト・井上雅彦が贈る、海外異色作家短篇シリーズの第二巻が登場。様々なジャンルで圧倒的な才能を発揮しながら、38歳の若さで数奇な人生を閉じた天才チャールズ・ボーモント。彼の遺した珠玉の作品群から、未訳作と個人集未収録作のみをセレクト。自らが死ねば世界が終わると主張する死刑囚を描く表題作ほか、怪物小説の伝説的傑作「フリッチェン」、社会派SFの名品「変身処置」など、個性あふれる短篇13本を収録!
武田家を滅ぼし、天下統一を目前とした信長の耳に不穏な噂が届いた。西洋より怪しげなる術を使う集団が、上陸したというのだ。しかも、その真相を探る者は次々と姿を消していった。信長はついに新たなる秘密兵器を投入する。西洋騎士の戦闘力をもつワンマンアーミーとして鍛えられた、小姓・森蘭丸である。しかも、蘭丸にはさらなる秘密が隠されていた。新鋭・井上雅彦が織りなす華麗な戦国絵巻。まったく新しい『信長の野望』がここにはじまる。読者興奮のシリーズ、歴史キャラクターノベルズ第1弾。