著者 : 今井敦
寒さ寒さ
20世紀後半のドイツ語圏文学を代表する作家ベルンハルト。その全作品を解く鍵と言われる自伝五部作が、本書『寒さ』によって日本語訳が出そろう。 肺病を疑われた若き主人公はグラーフェンホーフ結核療養所に収容される。死と絶望ばかりを目にしたそこでの日々を回想しながら、語り手は一つの探究を、自らの「原因」探究を進めるーー
息息
自分の人生を生きるのだ。自分が生きたいように、生きたいだけ、ずっと。重篤な病に憑りつかれ、生死の境をさまよう主人公。自身と、そして家族のもとに現れた「死」を前にして、彼は何を見出したのか。ベルンハルト自伝五部作の第三作、待望の邦訳刊行。
ウンラート教授ウンラート教授
「ウンラート(汚物)教授」のあだ名で呼ばれる初老の教師ラート。ある日、生徒を追って夜の街に出た彼は、大衆酒場の若き歌姫に出会う。彼女とつきあううち、教壇の権威としての立場を忘れた彼は、社会憎悪の裏返しである破滅的愛を、彼女一人に注ぐようになっていく…。マレーネ・ディートリヒ主演映画『嘆きの天使』原作。
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