著者 : 仙川環
緑内障、高血圧、関節症、肥満、アトピー…。患者と家族の一大事は、ごくありふれた病気から始まった!規格外の名医青島倫太郎。メスを入れるのは、病気でこじれた人間関係!次の患者はあなたです!!
曙医科大学が開発した認知症治療薬DB-1は、同大付属病院が実施した臨床研究で画期的な成果を上げた。重症患者三人が、ほぼ完全に脳機能を取り戻したのだ。国際的製薬企業のサニーも権利獲得に乗り出す。ところが、一人の医師の自殺が驚くべき策略を浮き上がらせた。「医者探偵」宇賀神晃が伏魔殿の謎に挑む。
女医の及川夏未は、東京の大学病院での研究者生活に挫折し、北関東の地元に戻って来た。過疎化が進み、外国人労働者の増加が目立つ地元では、町おこしの目玉にと、地元産の食肉を商品化しようとする動きが進んでいた。そんな中、謎のウイルス感染死が連続して起こる。独自に調査を始めた夏未を妨害する出来事が次々に起こり…。感染源は何か、そしてその裏側に何があるのか!
国内二例目の赤ちゃんポストで張り込んでいた新聞記者・長谷部友美が目撃したのは、嬰児を抱いた石葉宏子の姿だった。独身だと思っていた知人の行動に戸惑う友美。慌てて姿を消した石葉の行方を追ううちに、女の抱えていた修羅が浮き彫りになってゆく。最後に掴みとった驚愕の真相とは。先端医療は新たなる福音か、人倫を揺さぶる悪魔の誘惑かー。
「脳卒中は手術をするな!」を提唱してマスコミの寵児となった脳神経外科医香山和之進。医学界の常識を覆し、患者からカリスマ的支持を受けている。東都新聞首都部の記者速水絵里子は彼が、都知事が進める湾岸国際医療都市構想の目玉となることをスクープしようと意気込む。しかし科学グループ先輩記者皆川沙也が香山の治療法に疑問を投げかけ二人は対立。一方、ネットのサイトには香山の治療で家族が亡くなったとの書き込みが出て…。果たして彼は天才なのか疑惑の医師なのか?相容れない二人の女性記者が真実を追う!あまりにもリアルな傑作医療ミステリー。
天使の卵か悪魔の卵か…。吉祥寺にある有名自然食品店で売られていた卵は、極上の卵『極卵』という名前で人気の商品だった。しかし、この卵を原因とする食中毒事件が発生。時間が経つうちに発症者が増え、多数の死者が…。餌、衛生管理は完璧だったはずなのになぜ汚染されたのか。元新聞記者の瀬島桐子が事件を追い始める。原因究明が難航する中、過激なまでに業者を糾弾していく消費者団体、話題性抜群と事件を煽るメディア各社。そして事件の裏には遺伝子組み換え食品を巡る大企業の影も…。医療ミステリーの第一人者の著者が現実の先を描く傑作長編小説。
発症まで、あとわずか!検疫官・西條亜矢は、新感染症の蔓延を阻止できるか!?アフリカに取材へ出かけた老ジャーナリスト・葛木が、帰国直後に姿を消した。西條は、エボラに感染して隔離されたのではと疑う葛木の娘とともに捜索するも、足取りはつかめない。そんな中、アフリカで新感染症が発生していたという情報が入り…。女性検疫官・西條亜矢が感染症の脅威と闘う、震撼の医療サスペンスシリーズ第二弾。
若き医師・一ノ瀬希世は、伊豆諸島の小さな島の診療所に赴任してきた。人口四百人弱の同地には、健康増進運動が浸透している。住民たちは皆いきいきと暮らしており、長患いする者もいないという。だが、その運動に関心を抱いていた旧友の女性新聞記者が突然失踪。希世は不審な死や陰鬱な事件に次第に包囲されてゆく。この島で、一体何が起きているのかー。戦慄の医療サスペンス。
野鳥の死骸が発見され、鳥インフルエンザが疑われるも結果は陰性。それにもかかわらず、公園は突然、封鎖されてしまったー感染症と戦い、国内への侵入を水際で食い止める「検疫官」。手段を選ばず任務を遂行する破天荒な女性検疫官・西條亜矢が、次々と日本に襲いくるマラリア、狂犬病、新型インフルエンザ等、感染症の脅威に立ち向かう。国・自治体の危機管理システムや医療業界に警鐘を鳴らす、医療サスペンス小説。
心臓外科医・佐藤基樹が失踪した。自らがドナーになると約束した、肝臓移植手術を控える息子を残して。元刑事の鹿川奈月は佐藤の元恋人から捜索を頼まれる。徐々に明らかになる医師の孤独な私生活。さらに彼の故郷を訪ねると、かつてそこに暮らした「佐藤」はまったくの別人だった。“佐藤”とはいったい何者か?なぜ逃げるのか?やがて奈月が突きとめた驚愕の真実とは。医療ミステリー界の名手が描くノンストップ・サスペンス!
有名自然食品店で売り出された卵は、極上の味がキャッチフレーズの高級商品『極卵』。安全、安心だったはずなのに、猛毒による食中毒事件が発生する。時間が経つうちに感染者が急増し、次々に死亡。過激化した消費者団体は業者を糾弾し、大手マスメディアは過熱報道を増していく。しかし取材を始めた元新聞記者の瀬島桐子の前に、隠蔽された驚くべき真実が浮かび上がってきた…。医療ミステリーの第一人者が現実の先を描ききった渾身の書き下ろし小説。
地方の支局で腐っていた記者が、やっと掴みかけたスクープ。でもその記事は、あの人の笑顔を曇らせてしまうかもしれない…。消えそうな命と、明日生まれる命。どちらを選ぶのか?超先端医療の闇を突くメディカル・サスペンス!
日本を飛び出し、マレーシアで新薬開発に関わる仕事を始めた直美。自分が探し出した医薬品の原料のせいで、後輩の研究員が発病して死んだ可能性に思い至った彼女は、その感染源を探ろうとするのだが、仕事のパートナーも行方不明になり…。生物多様性条約や、女性の生き方・働き方、文明の功罪など、さまざまなテーマが盛り込まれた、医療ミステリー最新作。
尿に多量のたんぱくが出ているのに、腎機能にはまったく異常がないー。美人医師・若松みなみの検査を受けた大学生の真柴徹は、以前に軽い気持ちで参加した治験のアルバイトに疑いを抱く。一緒に治験を受けた火野美紀とともに真相を探り始めるが、彼女は突然行方不明になってしまった。美紀を救うべく、単身敵地に乗り込んだ真柴は、恐るべき計画の存在に気づいたのだが…。医療ミステリー最新作。
近年急増する若年性アルツハイマー病で敬愛する叔母を亡くした“三十五歳・独身・失業中”の長山歩美。その死に疑問を抱いた大学病院の主治医・佐野将彦。叔母の死と重なるように発生した同病患者を狙った毒入り飲料殺人事件。叔母ももしかしたら犯人に狙われていたのでは…?二人の疑問が重なり、真相を探るあいだにもインターネット上に犯行声明が告知され、連続殺人は繰り返されていく。はたして二人は犯人を突き止めることができるのか?予測不能の衝撃のラストが見逃せない。『感染』の仙川環が送る大ヒット医療ミステリーシリーズ第五弾ついに登場。
父親が急逝してやむなく実家の医院を引き継いだ成田真澄は、中央から田舎の町医者に転じた未練に悶々とする中、従妹が原因不明の病に倒れ、治療方法も分からぬまま死に至らせてしまう。そしてその友達も同様の死を遂げる。友人で獣医の渡良瀬敦彦と共に真相を探るうち、その症状が狂犬病と酷似していることが判明した。国内では撲滅したはずの殺人ウイルスが約半世紀を経て再上陸したのだ。政府の正式発表により町民はワクチンを求めてパニックに陥り、飼い犬の無差別殺害も続出した。はたしてその感染源はー!?『感染』の仙川環が新たな境地を開くパニックサスペンス大作の登場だ。
農村風景が未だ残る関東のとある市の幼稚園で食中毒事件が起きた。園児の症状から、おにぎりの杜撰な管理による単純な食中毒だと思われたが、調べれば調べるほど原因は特定できなかった。そして分析結果からはカドミウムが検出された…。安易な発表が農家の風評被害に繋がることを怖れた病院、保健所、警察は慎重に捜査を開始する。毒を盛ったのは一体誰か?そもそも毒はどこに潜んでいたのか…?第一回小学館文庫小説賞を受賞し、大ヒットとなった『感染』、『転生』に続く医療ミステリー第三弾。善意が犯罪を加速する新感覚の展開に目が離せない。