著者 : 伊藤ヒロ
絶種の鷲尾彦は因縁の故郷へと呼び戻される。待ち受けていたのは戦場で負傷し、傷痍軍人となり帰還した須永冬二郎であった。超種として全てを手にしていた冬二郎だが、現在では声も出ず、体も動かせない。幼馴染の変わり果てた姿に、看護を命じられた彦も、初めは憐れだと同情をするが…。かつて冬二郎から受けた仕打ち、幼き頃友情を誓い合った夏の日の思い出、さまざまな想いが駆け巡り、次第に絶種としての卑しき本能が目覚め始める。
「マヨネーズのように白い心であれ」亡き祖母の教えを守り、真面目に生きてきた弦木恭一郎だったが、ある日痴漢の冤罪をかけられて、それまで築き上げてきた信頼や自負を失ってしまう。絶望して妹のふたばと共に、街を歩いていると、突如現れた謎の光に包まれ、二人は異世界へと転生した。だが、そこで二人を助けてくれた優しい姫や女騎士さえ、貴族たちによる非道な迫害や貧困に悩んでいた。世界は、正しい者が苦しむ絶望の牢獄だ。そんな姿を見た恭一郎は、自ら悪に堕ちて彼女たちを救う決意をするーこの世界では禁断の調味料とされるマヨネーズの力で!!前代未聞の異世界転生ピカレスクロマン、ここに開幕!「小説家になろう」人気連載書籍化!
瀬部麟は高校二年の春、肉体が腐り精神異常を来す不治の病『ω熱』を発症。全ての元凶である両親を殺害し、幼馴染の同級生・木下くららの命をも奪うが、それらを手助けをした新興宗教団体に裏切られ、薬液の入ったドラム缶に沈められてしまう。-ふたたび目が覚めると、そこは『イース』と呼ばれる遙か未来の世界だった。日本人は『ヤプー』という“人間以下の家畜”として白人貴族(イース人)に使役させられ、リンもまた女性に性転換後、ポーリーン・ジャンセンお嬢さまの飼う“雌犬”として第二の人生を送ることになるのだが…。某大手出版社から、あまりに過激な内容ゆえ、「とても出版できない」と拒否された問題作、ついに登場!
時は昭和20年。場所は東京亀戸で。相も変わらず奇怪な事件に巻き込まれる、浮世を離れた不死の呪いと機械仕掛けの二人の話でございます。さて、今宵のお相手は、東京湾に潜む闇、月の光に紛れる者、今日も二人の往く路には、怪奇怪異の百貨店。
時は昭和20年。場所は東京亀戸で。敗戦後の混沌とした日本を生き抜く男が二人。紙芝居屋を営む不器用な男が二人。その名、茶楽呆吉郎と襟之井刀次と申します。不治の呪いに機械仕掛け。二人が掲げる看板は、『不思議問題解決承リマス』