著者 : 倉本縞
この世界でも珍しい「時間」魔力を持つエルガー王国の王子アンスフェルムは、これまで二回も親友であった獣人族のパルダン王国・ラーディン王子に殺されかかり、時を遡ってきた。 だがついにその魔力も尽き、三度目の正直……今度こそ、ラーディンに殺されない平穏な人生を歩みたい! そう思ったアンスフェルムは、特に身内を大切にする彼の性質を逆手に≪ラーディンの伴侶になる≫ため、今回も行われた同盟目的のラーディン婚約者候補として名乗りを上げる。さらに殺される原因となった【エルガー王国の裏切り】を回避するため、パルダン王国に使節団の通訳として、背水の陣で向かうことに。 しかし婚約者としての彼は、友人だった二度の人生でも見たことのない甘い顔で、事あるごとにアンスフェルムを口説き落としてきて……!?
チートな魔術と転生知識で幸せな辺境生活を謳歌します! 伯爵令嬢リンダは家族に疎まれ辺境の老領主へ輿入りすることになったが、出迎えてくれたのは美貌の領主子息ルシアンだった!? 「雪解けは未だ悠遠ゆえ、燃えたぎる赤き泉で存分に疲れを癒やすが良い」 「……(温泉であったまってね、ってことかな)」 しかもちょっと訳アリ(だけど可愛くて優しくて強い!)だった! 雪に閉ざされ魔獣も襲来するご時世、リンダは領主館で冬を越すこととなる。 そこで始まったのはこれまでの常識を覆す日々。 貴族令嬢に相応しくないと蔑まれた風魔術や、理不尽を見過ごせない高潔さは辺境では好ましく受け入れられ、彼女の周囲には人が集まるように。 それは素直な賛辞を寄せてくれるルシアンのおかげだと理解したリンダは、次第に「この地を、ルシアン様を守りたい」と考えるようになる。 そんなある日、大規模魔獣襲来が発生して……!? 異世界転生した前向き令嬢が辺境の地に大団円をもたらす、最強ハッピーファンタジー!