著者 : 八色鈴
国の監視下で自由のない幽閉生活を送る元王女・クラリス。ある日、魔法で眠らされている間に顔が似ている暴虐王女の身代わりとして敵国の王・レジェスのもとへ嫁がされてしまう。「これは政略結婚。愛など愚か、非道な行いを俺は許さない」レジェスは暴虐王女と呼ばれる花嫁を警戒し冷たく接する。一方「身代わりがバレたら始末する」と祖国から脅されているクラリスは、めげずに暴虐王女らしく振る舞おうと努めるが大好きなもふもふを前に理性が崩れたり、怪我人を咄嗟に助けたり…。素が隠しきれないクラリスの言動は、王宮の人々の心を動かしていく。「お前が喜んでくれると、俺も嬉しい。」しかもいつの間にか冷徹皇帝が過保護な溺愛モードに!?不遇な身代わり令嬢×クールな最強皇帝。勘違いからはじまる大逆転溺愛ファンタジー。第4回ベリーズカフェファンタジー小説大賞プロット部門特別賞。
「--それでも、もう貴女を手放すことはできないんだ」 心に深い傷を負ったまま命を落とし、子爵のひとり娘へ転生したジュリエットは後悔していた。 前世の夫・オスカーと再会した際、両親を侮辱された彼女は、反射的にオスカーへ平手打ちを見舞ってしまったのだから。 そして、そんな彼女のもとにオスカーから手紙が届く。 そこには、ジュリエットを夕食会へ招待したいということ。 加えて直接謝罪をしたいという旨が綴られていた。 前世ではついぞその成長を見ることが叶わなかった愛し子・エミリアへの想いから夕食会へ参加したジュリエットは、その席でエミリアからある提案を持ち掛けられる。 それはエミリアの家庭教師をジュリエットが務めるというもの。 意外にもオスカーまでそれに賛成し、ジュリエットは彼の城で生活することになるのだが……? 『氷の騎士』と呼ばれた伯爵と、彼に愛されることなく命を落とし、転生を果たした『はずれ姫』。 これは、そんな不器用な二人が紡ぐ、恋の物語。
望まれない花嫁だったけれど、もう一度あなたに恋していいですか? 優秀な兄姉の影で『はずれ姫』と称される第四王女のリデルは幸せの中にいた。それもそのはず。 ずっと抱き続けた恋を実らせアッシェン領を治めるオスカーと結婚することになったのだから。 だが、幸福な時間は長く続かなかった。 リデルはオスカーの妻としてふさわしくあろうと努めるも、そのすべては空回りし、次第にすれ違う二人の心。 しかもリデルは、とある事件に巻き込まれ心に深い傷を負ったままその命を落としてしまう。 時は流れ、リデルはフォーリンゲン子爵のひとり娘であるジュリエットへと転生。 そして十六歳の誕生日を迎えた後、前世であるリデルとしての記憶を全て思い出すのだった。 いまだ心の傷が癒えていないジュリエット(リデル)は、今世では平穏に生きることを望むもしかし、ある夜会へ参加したことをきっかけにオスカーと再会し……? 『氷の騎士』と呼ばれた伯爵と、彼に愛されることなく命を落とし、転生を果たした『はずれ姫』。 これは、そんな不器用な二人が紡ぐ、恋の物語。