著者 : 六七質
「首なし姫殺人事件」を見事解決し、その後も難事件に挑み「パンゲアの七探偵の一人」にまで選ばれたヴァンは、8人の名だたる冒険者たちとともに貴族のベントの屋敷に招かれ、地下迷宮の攻略を依頼される。その迷宮は「帰らずの地下迷宮」の異名を持ち、潜入した冒険者の大半が死ぬと言われていた。己の腕を信じて迷宮に挑む9人。攻略は順調に見えたが、一人また一人と不審死を遂げていく。「犯人は間違いなく近くにいる!」。探偵として冒険者として、ヴァンはこの難事件を解決し、迷宮から帰還することが出来るのか!?
幽世で唯一の貸本屋を営むあやかし・東雲を養父とする夏織は、祓い屋の一族という負の連鎖から解放された水明の存在を意識しつつも、今日も本を読みたいあやかしのために幽世と現し世を奔走する。ある日、東雲が何かを隠すような素振りで夏織のもとを失踪!?日頃、ぐうたらな養父にあるまじき行動に夏織は困惑するが、どうやら行き先は「物語屋」という怪しげな職業を生業とする東雲の古い友人・玉樹が絡んでいるようでー。現し世と幽世の狭間を生きる人間とあやかし達の、あったかい幻想郷の物語の最新刊。
華舞鬼町、最大のピンチ!? ある日、東京都心に怪しい暗雲が立ち込め、世界は闇に呑まれそうになる。那由多とクロ助は密かにケガレを集めてきた虚路と対峙するのだがーー。
“戦争”にかわり“戦闘競技会”が、国々の命運を決するようになり三百年。「出来そこない」のニナは弓の才能を見出され、リーリエ国騎士団の団員となった。年に一度の祭典・西方地域杯で、ニナは怪我の後遺症に苦しむ女騎士と出会う。そんな中で迎えた初戦、リヒトは勝負を捨ててニナを守る。守られるばかりでなく、騎士として対等になりたいと悩むニナだが…?
元警察官でミステリマニアの私立探偵の「俺」はくだらないもめごとに巻き込まれて死んでしまい、記憶を持ったまま異世界の住人として転生し、ヴァンと名乗る。転生した先は、剣と魔法、モンスターとダンジョンがある世界。そこでヴァンは、持ち前の魔術の才能に前世からの知識や記憶を活かして、王都の名門校に入学する。入学から3年。王女から表彰を受けるほど優秀な成績を収めたヴァンだったが、その表彰式のさ中、惨劇は起きた。不可解と言えばあまりに不可解なこの事件を解決できるのは果たして誰か!?
勇者とは、この月よりも美しいのだろうか。骸骨は“月の女神”を胸に、ひとり旅を続ける。最弱モンスターの“スケルトン”は、洞窟の中から毎夜青い月を見上げるうちに、いつしか意志を手にした。あてなき旅に出た孤高のモンスターは、たどり着いた先々で、人の優しさを知り、喜び、怒り、絶望し、そして戦うー。人間に憧れる不器用な骸骨が、旅の出会いの中で、次第に「強さ」と「心」を獲得していく姿を追う、いまだかつてない美しい世界を巡る旅の物語。ドラゴンブック新世代ファンタジー小説コンテスト特別賞受賞作。
異能を持つ祖父の形見のカメラは、過去の風景を写し那由多を華舞鬼町へと連れていってくれた。カメラが壊れてからは移動できずにいたが、姉のアドバイスで道祖神を祀る庚申塚から境界を越えることができ、那由多は少しだけ自信を取り戻す。久しぶりに訪ねた、華舞鬼町にある狭間堂の写真館。そこで再会した玉電の化身・玉さんから、那由多は臨港線という廃線の写真を頼まれるのだが。ついにシリーズは、クライマックスへ!
現世とは別にある、あやかしが跋扈するもうひとつの世界“幽世”。幼い頃に迷い込んだ幽世で、貸本屋を営む変わり者のあやかし・東雲に拾われ、人の身でありながら、あやかし達と暮らす夏織は、ある日、行き倒れていた少年・水明と出会う。現世で祓い屋を生業としているという彼の目的は「あやかし捜し」。あやかしに仇なす存在とはいえ、困っている人を放っておけない夏織は、ある事情で力を失っている彼に手を貸すのだがー。笑いと涙と人情の、どこか優しい幽世の物語。
騎士が隊を組み、互いの兜につけられた命石を砕いて勝敗を競うー“戦争”にかわり“戦闘競技会”が、国々の命運を決するようになり三百年。優秀な騎士を輩出する村に生まれながら、周りの少女たちのように剣を扱えないニナは、「出来そこない」と揶揄されてきた。だが、ニナが出場した地方競技会を見たというリヒトに弓の才能を見出され、騎士団へ勧誘されて…!?
「虚路は人から忘れられそうになったら、姿を現す」それは人に忘れられてしまったらその概念は消えてしまうからだ、と狭間堂から説明を受ける那由多。一方、浮世と華舞鬼町では拍子木の怪談と神隠しの事件が増えているという。「火の用心」のような声かけの後、聞こえる拍子木を打つ音。それを聞いた人が消えてしまうという話だ。しかし、那由多の姉・茜が行方不明になってしまう! 境界に閉じ込められたのか?那由多は狭間堂とともに、境界の中にある映画館を探す。そこで虚路の故意により祖父の形見だったカメラを壊してしまう! 第一話 那由多と送り拍子木 第二話 那由多と消える住民 第三話 那由多とふたりの絆 余話 狭間堂とかけがえのない友人
2011年3月11日の大震災後に宇都宮から福島へ転校した小学校5年生の少年リク。引っ越した町には、人影がなかった。道路にも、校庭にも誰もいない。外で遊びたい。思いっきり自転車でかっ飛ばしたい。そんなリクが白の王国で出会ったのは、子供を対等な人間として扱ってくれる大人たち、山で生きる野生の動物、そして…。福島で生きていくことを決めた少年リクの物語。
人間だけではなく妖(あやかし)の相談も受け付けている、不思議な不動産屋『井成不動産』に勤めている亜子。社長の幸吉と付き合い始めて幸せな亜子のもとに漫画家押井アンニのアシスタントの西宮が訪れる。そこで亜子は、彼にあやかしシェアハウスを紹介するがー?こっそり人とあやかしが共存する町の不動産屋ストーリー第3弾!
リエンツを襲った最大の脅威は去った。暴走は止まり、リエンツには再び平穏が訪れた。そしてジンは、ついに人生の節目に向けて動き出す!!“結婚報告”のために、エルザの両親が住む“ジャルダ村”を訪れた一行。そこに突如現れた、“異世界テッラ”に存在しないはずの“謎の異種族”。さらには“国王”まで現れて…“フィーレンダンク”の未来の行く末は!?大人気ファンタジーノベル、感動の大団円!!
「地下鉄の終電で降りた駅の、改札を抜けた先にある蕎麦屋は江戸の怪談『本所七不思議』の“灯り無し蕎麦”だった」不気味な動画を偶然見てしまった那由多は狭間堂に報告する。ポン助も浮世に怪談が増えている噂を聞きつけていて、一同は真相を確かめることに。終電で降りた駅の改札を進むが、そこにあったはずの蕎麦屋は無く!唖然とする彼らの前に現れたのは学生帽と黒マント姿の青年だった。シリーズ最強の禍が登場。
かごめかごめ かご籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ? 幼子の声が聞こえる。聞こえるけれど見えない、どこにいるかもわからない。天井近くにある小さな窓、そこから響いているが姿は見えない。窓は、つま先立ちになろとうと手に届かない場所にある。 太陽の光が恋しい。でも、外に出るのはおつと勤めの時だけだ。普段はずっとこの薄暗い部屋にしかいられない、誰も外に出してくれない。 「欲しいものはありませんか?」 「食べたいものはございませんか?」 優しく問いかける使用人たちだが、誰もが自分のことを気遣っているようで、そうじゃない。ならば、なぜここから出してくれないのか。 古都の玉繭神社にある機織り小屋で、今日も巫女・絹子は布を織る。田舎の辺鄙な村から出てきた絹子は、社務所に住みながら、大学で非常勤講師として日本文化や機織りを教えている。住処は大家が管理し、シロとクロという若者がいつも美味しい料理を作ってくれ、快適だ。だが、その寮の住人の数も、どんなモノが住まうのかも、絹子は知らないーー。そしてまた、新たなる事件が始まった……
冬のカガミノでトコネムリが突然変異をおこした。一気に罹患していく村人たち。仙道は病のかげに銀蜂の王の存在を感じ取る。すべての魔術師を己の配下におき、世界を支配しようとする王。まゆと仙道は命懸けで戦い、カガミノは表面上は平和を取り戻した。この戦いで力を使い果たした仙道は、次第に守り蜂・月花がわからなくなっていく。急激に衰え始める体。失われていく利き蜜師の力。そんな仙道に寄り添ったのは…。人気ファンタジー・シリーズ完結!
異形が跋扈する不思議な街、華舞鬼町。町の総元締め狭間堂はお盆の最終日、水路でやる灯籠流しの準備を進めていた。常世を目指す魂たちの道案内になれば、という気遣いだった。しかし、光に弱いアヤカシ達は、死者の魂を食らうのに邪魔な火を消そうとしていた。「では、灯りを増やそう」狭間堂は「本所七不思議」の一つ『送り提灯』の助けを借りるため那由多と、錦糸町の法恩寺に向かうが。大人気シリーズ第3弾!
人間だけでなく妖(あやかし)の相談も受けている、不思議な不動産屋に勤める亜子は、様々な妖のニーズに応えるために「あやかしシェアハウス」を設立することを思いつく。キツネ顔の社長・幸吉や人面犬、狸の妖に手伝ってもらいながら、奮闘する亜子だったが、とある事件をきっかけに疫病神に取り付かれて…。こっそり人と妖が共存する町の、不思議な不動産屋ストーリー!