著者 : 初野晴
マレンと成島の夢は、穂村と上条の夢を叶えることだー。部を引退した片桐元部長から告げられ、来年のコンクールへの決意を新たにする芹澤直子。ギクシャクした関係を続けるカイユと後藤朱里。部の垣根を越えてある事件を解決するマレンと名越。そして部のまとめ役の成島美代子…。清水南高校吹奏楽部に運命的に集まった個性的なメンバー。その知られざる青春と日常の謎を描く、大人気シリーズ書き下ろし番外篇!
喧噪の文化祭が終わり3年生が引退、残った1、2年生の新体制を迎えた清水南高校吹奏楽部。上級生となった元気少女の穂村チカと残念美少年の上条ハルタに、またまた新たな難題が?チカが試奏する“呪いのフルート”の正体、あやしい人物からメールで届く音楽暗号、旧校舎で起きた密室の“鍵全開事件”、そして神秘の楽曲「惑星カロン」と人間消失の謎…。笑い、せつなさ、謎もますます増量の青春ミステリ、第5弾!
終末論が囁かれる荒廃した世界ー孤独に生きるシズカの前に現れたのは言葉を話す不思議なサルだった。シズカを支えるためにやって来たという彼の名は、ノーマジーン。しかしその愛くるしい姿には、ある秘密が隠されていた。壊れかけた日常で見える本当に大切なものとは。
花々が咲き乱れる廃園となった遊園地。そこには、謎めいた青年が守る秘密の動物霊園があるという。「自分が一番大切にしているものを差し出せば、ペットを葬ってくれる」との噂を聞いて訪れる人人。せめて最期の言葉を交わせたら…。ひとと動物との切ない愛を紡いだミステリー。
大伯父が遺した博物館は、時間旅行の秘密の実験場だった。天涯孤独になった勇介は、過去を彷徨う大切な人の魂を救うため、危険な旅路に出る。パートナーは青い瞳の不思議な学芸員枇杷。「命綱」は固くつないだ手。この手が離れれば二度と現代には戻れない。過酷な旅が今、始まる。新感覚ミステリー長編!
放課後。それは学生たちがいちばん自由でいられる時間。授業を終えた彼らの日常には、いろんな謎があふれてる。屋根の上を闊歩する少年、とびきりおいしいココアの淹れ方、廊下で忽然と消えた泥棒、部員獲得のための演劇勝負、名探偵と一緒にまわる学園祭。はやみねかおる、東川篤哉、米澤穂信、初野晴、恒川光太郎という人気作家5人が、彩りゆたかな学校のミステリーで競演。豪華執筆陣でおくる、傑作短編アンソロジー!
清水南高校、文化祭間近、晴れの舞台を前に、吹奏楽部の元気少女・穂村チカと、残念系美少年の上条ハルタも、練習に力が入る。そんな中、チカとハルタの憧れのひと、草壁先生に女性の来客が。奇抜な恰好だが音楽センスは抜群な彼女と、先生が共有する謎とは?(「エデンの谷」)ほか、文化祭で巻き起こる、笑って泣ける事件の数々。頭脳派ハルタと行動派チカは謎を解けるのか?青春ミステリの必読書、“ハルチカ”シリーズ第4弾!
穂村チカは、憧れの草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る高校2年生。同じく先生に憧れている、幼なじみの上条ハルタと、恋のさやあて(?)を繰り広げながらも、夏の大会はもう目前。そんな中、どうも様子がおかしいハルタが、厄介な事件を持ち込んで…!?色とりどりの日常の謎に、頭脳明晰&残念系美少年ハルタと、元気少女のチカが立ち向かう!絶対に面白い青春ミステリ、“ハルチカ”シリーズ第3弾。
廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。吹奏楽経験者たちに起きた謎を解決し入部させることに成功していた2人だったが、音楽エリートの芹澤直子には断られ続けていた。ある時、芹澤の伯母が高校にやって来た。「初恋研究会」なる部に招待されたのだという。やがて伯母の初恋に秘められた、40年前のある事件が浮かび上がり…(表題作より)。『退出ゲーム』に続く“ハルチカ”シリーズ第2弾。
「わたしはこんな三角関係をぜったいに認めない」-穂村チカ、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。上条ハルタ、チカの幼なじみのホルン奏者。音楽教師・草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る2人に、難題がふりかかる。化学部から盗まれた劇薬の行方、六面全部が白いルービックキューブの謎、演劇部との即興劇対決…。2人の推理が冴える、青春ミステリの決定版、“ハルチカ”シリーズ第1弾。
ある地方都市のマンションで、男女の死体が発見された。遺体は暴力団藍原組組員とその情婦。だが、藍原組では以前から組員が連続不審死を遂げていた。しかも、「ガネーシャ」と名乗る人物から「睡眠を差し出せ」という奇妙な脅迫メールが…。一方、街の下に眠る暗渠には、“王子”他6名のホームレスが社会と隔絶して暮らしていた。奇妙な連続殺人は彼らの仕業なのか?ふたつの世界で謎が交錯する超本格ミステリ。
医学的に脳死と診断されながら、月明かりの夜に限り、特殊な装置を使って言葉を話すことのできる少女・葉月。生きることも死ぬこともできない、残酷すぎる運命に囚われた彼女が望んだのは、自らの臓器を、移植を必要としている人々に分け与えることだったー。透明感あふれる筆致で生と死の狭間を描いた、ファンタジックな寓話ミステリ。第二十二回横溝正史ミステリ大賞受賞作。