著者 : 創ーtaro
闇のさらに奥。 地獄の迷宮踏破がはじまるーー。 迷宮都市ベルガナーー。 祖国であるハイセルク帝国を失った転生者・ウォルムは迷宮(ダンジョン)に潜るために当地を訪れていた。 大鬼王(オーガロード)の魔瞳を移植したことで徐々に光を失っていくウォルムの視界。 それを唯一治癒できるという「癒やしの三秘宝」を入手するため、 彼は迷宮の最深部へと潜ることに。 陽光ひとつ差さず、手強い魔物が跋扈する異界の摂理に戸惑いつつも、 ウォルムは単独(ソロ)で迷宮の奥深くまで踏破していく。 一匹狼の傭兵の快進撃はたちまち冒険者たちの噂の的に。 さらに迷宮の三十層、 ウォルムを狙う人狩り(マンハント)のパーティも現れてーー。 「小説家になろう」が誇る戦記ファンタジー、 新章突入の第4集。
ハイセルク帝国の滅亡ー。戦友も、故郷も、祖国である帝国すらも失った転生者・ウォルムは失意に沈んでいた。夜となく昼となく酒場に入り浸り、ただただ酒気と紫煙に溺れる日々。無為な時を過ごす一方で、大鬼王の魔眼を移植した拒否反応によりウォルムの身体は着実に蝕まれていた。闘争の末に濁った瞳は遠くない未来に光を失う。当座の治療費を獲得するため、ウォルムは忌み嫌う戦争に傭兵として参加することを決意する。そこで隣国の争いに再起を図る帝国の残滓も参戦するという噂を掴む。ウォルムは出陣前の軍事演習を経て、ふたりの少年兵と行動を共にする。彼らにかつての分隊員の影を重ね、時に振り回されながら感情を取り戻していく。どうしようもない郷愁と後悔を抱えながら。そして、訪れる開戦の時ー。若き戦友たちと故国の同胞の危機を前に、ウォルムは焼け付く眼の痛みに耐えながら、封印していた“鬼火”の力を解放する。亡国の転生者の物語、いま新たな展開へー。「小説になろう」が誇る戦記譚、第3集。
帝国滅亡ーー。 サラエボ要塞での四カ国同盟との決戦のさなか、転移者の猛攻により、 壊滅的な打撃を受けたハイセルク帝国リグリア大隊。 転生者である帝国兵ウォルムは、敵軍の総攻撃により意識を失い、 苦楽を共にした分隊員の亡骸ごと、墓標と化した曲輪に埋没していた。 散った仲間への手向け、祖国への忠誠、仇敵への憎悪。 灯る激情は名実ともにウォルムの瞳を濁らせ、冥府の誘い火が内部より敵陣を蝕む。 攻勢前夜に《鬼火》によって多数の人員と物資を喪失した四カ国同盟は、 禁忌とされる魔領を焼き払い、人為的に魔物たちの大暴走を引き起こす。 繰り返される死守命令。混沌の坩堝と化した最前線に迫る魔物の大波。 そして長き眠りから目覚める”意思を持つ天災”--。 ハイセルク帝国の存亡を賭けた「防衛戦」が始まる。 「小説になろう」が誇る戦記譚、第2集。
平凡な会社員だった高倉頼蔵(たかくら らいぞう)は、ある日、心筋梗塞によりその生涯を閉じた。 しかし、彼は異世界で第二の生を得る。 強力なスキルを与えられた転生者ーーではなく、周囲を大国に囲まれた小国・ハイセルク帝国の一兵卒として。 ウォルムという新しい名で戦争の最前線に投入された彼は、 拭え切れぬ血と死臭に塗れながらも、戦友たちと死線を掻い潜っていく。 強力な魔法を操る冒険者パーティ、圧倒的な力ですべてを焼き尽くす「勇者」と持て囃される転移者たち。 彼らとの死闘の中、ウォルムは平時では目覚めることの無かった戦士としての才能を徐々に開花させていく。 その瞳を暗く濁らせながらーー。 「小説家になろう」が誇る異色の戦記譚、堂々開幕。 【「書き下ろし短編 初陣」収録】