著者 : 十川信介
新日本古典文学大系 明治編18 坪内逍遙・二葉亭四迷集新日本古典文学大系 明治編18 坪内逍遙・二葉亭四迷集
小説の改良を高らかに宣言した坪内逍遥。言文一致体をあみ出した二葉亭四迷。明治文学に重要な転回をもたらした二人に焦点をあてた作品集。逍遥の「細君」「春風情話」、二葉亭の「浮雲」ほか全四篇を収録。
中勘助『銀の匙』を読む中勘助『銀の匙』を読む
『銀の匙』が時代を超えて共感をもって読まれ続けるのはなぜなのか。この名品の文章に寄り添い、表現に織り込まれたメッセージを周到に抽きだしてその謎を解きほぐす。多くの図版資料を随所に収め、彫琢をきわめたこの作品の肌理と佇まいがおのずと浮かびあがる。読者を魅了してやまない勘助の美しい文学世界の息吹がみち溢れる一冊。
いちご姫・蝴蝶 他二篇いちご姫・蝴蝶 他二篇
「ああ小、小、男子など何でもない!」公家の姫君から女盗賊へ、戦国末世を流転する美貌の烈女いちご姫。二葉亭四迷と並ぶ言文一致の先駆、山田美妙(一八六八ー一九一〇)はその新奇華麗な文体で一躍明治文壇の寵児となった。挿絵の裸体画が論争を呼んだ「蝴蝶」、「武蔵野」「笹りんどう」と同時代評・注を収録。
PREV1NEXT