著者 : 南里征典
速見竜男は出張帰りに妻彩子の浮気を目撃し、腹いせに元社員の道子と情事に走るが、超電導システムの秘密書類を盗まれて窮地に陥る。さらに上司の峯尾が失踪し、速見は若夫人麻衣子の捜索の旅へ出た。産業スパイの存在に気づいた速見の身にも危険が忍び寄って-。好評官能サスペンス。
特命武装巡察官とは、国家的大事件や広域事件を秘密裡に捜査するため、超法規的措置を許可されている者たちである。5年後に中国に吸収される香港島を、日本近海の無人島に移転しようと企む闇のシンジケート。その野望を絶つべく、巡察官・朱雀豪介が敵のアジトに乗りこんだ。
厳重な警戒にもかかわらず、来日した王妃が羽田空港で何者かに狙撃された。幸い無傷ですんだものの、暗殺者集団はしつように王妃をつけ狙う。王妃をひそかに護衛する、特命武装巡察官の朱雀豪介。暗殺者たちとの間に展開する壮絶な戦いのゆくえは-。傑作官能アクション。
新宿歌舞伎町の高級クラブの美人ホステス星合美奈子が殺された。歌舞伎町の揉め事相談屋・草薙凰介の恋人だった女だ。事件の鍵を握るクラブのママ九紋由妃子を草薙は追いつめたが、寸前でその女もまた何者かによって殺害されてしまう。そして、連続美女殺人事件の背後には恐るべき国際犯罪の秘密が潜んでいた…。巨悪に敢然と立ち向かう新宿の闘殺屋探偵・草薙凰介の復讐心は猛然と燃え上がる。-権力や悪に抗して生きるスーパー探偵の活躍を通して、大都会の夜に蠢く男女の色と欲、現代風俗の核心に鋭く斬り込む都会派ニュー・バイオレンスの傑作。
霧子の両下肢はもうひらかれており、船岡の頭はしっかり谷間に位置を占めていた。「あん、いや」裸身が鮎のよう身悶えた。こんなに乱れてもいいのだろうか、と思うほど霧子は陶酔に溺れきった。翌朝、甘い期待をこめて船岡の胸に顔を寄せた瞬間、霧子はあっと悲鳴をあげた。一緒に寝ていたのは船岡でなく、冷たくなった見知らぬ男の死体だった。