著者 : 司馬遼太郎
韃靼疾風録(下巻)韃靼疾風録(下巻)
女真人来り去る明末清初。激動期の様々な人間の運命。野蛮の勃興こそ歴史の跳躍台である。文明が衰退した明とそれに挑戦する女真との間に山海関の激しい攻防が始まる。世界史を切り開く動乱に翻弄される女真の公女(ひめ)と平戸武士の愛の流転の物語。
韃靼疾風録(上巻)韃靼疾風録(上巻)
「庄助とアビアは、17世紀の歴史が裂けてゆく時期にいた」-主従のような異国の男女の間に芽生えた愛の行方を軸に、九州から朝鮮半島、中国東北部にいたる海陸に展開される雄大なロマン。世界史の一大転換期に切りこんだ平戸武士の物語。
胡蝶の夢 4胡蝶の夢 4
瓦解する幕府の海陸軍軍医総裁となった松本良順は、官軍の来襲とともに江戸を脱出し会津に向かう。他方、ともにポンペ医学を学んだ関寛斎も、官軍野戦病院長として会津に進軍し良順と対峙する。そして、激動のなかで何らなすところなく死んでゆく伊之助。徳川政権の崩壊を、権力者ではなく、蘭学という時代を先取りした学問を学んだ若者たちの眼を通して重層的に映し出した歴史長編。