著者 : 吉田親司
昭和と令和、それぞれの日本を救うべく時空転移した帝国海軍と自衛隊。戦艦大和はミサイルを装備し、中国の弾道ミサイル攻撃を阻止。現代日本では失われた武威の象徴としての役割を果たした。 一方、昭和で米太平洋艦隊を相手どる自衛隊は、帝国海軍と協力し、米機動部隊を次々とすり潰していく。さしもの巨艦アイオワも、イージス艦と未来科学により強化された武蔵の敵ではなかった。追いつめられた米国は、未知なる兵器・原子爆弾に活路を見出そうとするが……。対して令和日本では、いよいよ中共海軍との最終決戦の火蓋が切って落とされる。 果たして、歴史を改変すべく時空を超えた、それぞれの「大和」の運命やいかに!?
昭和一八年、トラック諸島に停泊中の連合艦隊司令長官・古賀峯一は、戦艦大和とともに謎の光に包まれ、令和の日本に時空転移させられる。一方、令和一五年の呉港に停泊中であった自衛隊の最新イージス艦「やまと」も、怪光に襲われ、艦長や乗組員のみならず周辺の港湾施設や基地とともに、昭和の日本へとタイムスリップをした。 まさに驚天動地の出来事であったが、その裏には昭和日本と令和日本を同時に救わんとする国家の存亡を賭けた秘策が隠されていた。それぞれの世界で驚異的な装備を整え、出撃していくふたつの大和……。 果たして日本の象徴とも呼ぶべき最強艦たちは、それぞれの時代の日本を救えるのか?
米太平洋艦隊の奇襲という難を逃れ、復興が進む水無月島。そこに南雲中将率いる第一航空艦隊、そして新鋭機の二式陸攻・泰山が到着した。ZZ作戦と銘打たれた計画の役者が揃い、帝国艦隊の報復が始まる。それは真珠湾攻撃を目眩しに、アメリカ西海岸・サンディエゴ軍港を渡洋攻撃するというものだった。空爆に成功し、ガラパゴス諸島へと南進する艦隊から注意を逸らすべく囮となった“大和”と“比叡”。置き捨てとなった寡兵の駒にスプルーアンス率いる第一六任務部隊が襲い掛かる。一方その頃、水無月島では自然界による逆襲が胎動し始めて…?
数奇な運命によって日本領となった水無月島。1941年、闘将ハルゼー率いる機動部隊はパールハーバーを出撃。宣戦布告のないまま突如、水無月島を奇襲する。ハワイを狙える日本の重要軍事拠点を奪取すべく、米国は虎視耽々と機会をうかがい続けていたのだ。事態を知った日本軍は、第二航空戦隊を急行させるとともに、要塞化していた水無月島の守備軍へ決死の防衛を命じる。激しい攻防が繰り広げられるなか、ついには米太平洋艦隊の主力戦艦部隊が到着。圧倒的不利な状況を打破すべく、秘策の列車砲で迎え撃つこととなるが、そこに空前絶後の巨砲が轟いて…!?
暗号解読で山本五十六のブーゲンビル島視察計画を察知した米太平洋艦隊司令長官ニミッツ大将は、ハルゼーに暗殺作戦を託す。宇垣参謀長以下多数が犠牲となるが、山本長官は危機を免れる。そして、ハルゼーは伊号潜水艦の雷撃により海に消えた…。大統領選挙を控えるルーズベルトはラバウル占領をもくろみ、ニミッツが指揮する太平洋軍とマッカーサーが指揮する南西太平洋軍の設置を決める。1943年12月、ラバウルの完全占領を企図した「タルサ作戦」が発動。迎え撃つ連合艦隊の決死の奮戦が続く!シリーズ完結!書下ろし長編仮想戦史。
昭和18年2月のトラック環礁、山本五十六GF長官は戦艦大和でガダルカナル島からの撤退作戦に関する朗報を待っていた…。同年4月、最前線で戦う兵たちを慰めるべく、ブーゲンビル島等を訪れる山本長官の視察計画が立案された。視察前夜、ラバウル基地に怪しい影が蠢く。暗号解読により山本五十六の行動を察知した米太平洋艦隊司令長官ニミッツ大将は、ハルゼーに極秘作戦を託す。標的である双発の爆撃機を発見した「双胴の悪魔」P38は作戦の成功を確信する…。
地政学的な意味合いから戦力増強をして防衛力を高めつつあるウェーク島。そんな中、1941年12月22日、山口多聞率いる第二航空戦隊は、ウェーク島奪還のために出撃し、見事、目標攻撃に成功する。ウェーク島を撃破されたハルゼー米空母艦隊は、索敵によって日本空母艦隊を補足。米軍の急降下爆撃機ドーントレスから迫りくる爆弾は、空母「飛龍」に向かっていく…。反撃を試みる山口は、すぐさま残存する攻撃隊を発艦。4機の戦闘機と、12機の雷撃機が米空母「エンタープライズ」に襲い掛かるのであったー。山口多聞vsウィリアム・ハルゼーの因縁の戦いが、ついに幕を開ける。
ミッドウェー攻略と米空母撃滅を託された南雲機動部隊と、その侵攻阻止を目論む米太平洋艦隊が激突。南雲部隊はヨークタウンを撃破するも空母三隻を失い、壊滅の危機が迫る。しかし、ドイツから購入した3隻の護衛艦がその危機を救った…。米豪連絡線の死守を図る米軍は対日反攻計画「望楼作戦」を発動。ソロモン諸島で本格的な滑走路が建設できる唯一の場所、ガダルカナル島の確保を目指す。原住民の協力も得て滑走路を建設した日本軍は、陸海軍の奮闘で米軍の侵攻を阻止するが、今また連合軍の反撃が開始されようとしていた…。
ミッドウェー攻略および米空母誘引撃滅を託された南雲忠一率いる機動部隊。その侵攻阻止を目論むスプルーアンスの米太平洋艦隊…両者の激闘は、アメリカ側に勝利の女神が微笑みつつあった。空母エンタープライズを飛び立った爆撃隊が飛龍に急速接近する。自らの決断を悔い、死を決意する山口多聞の前に友軍が現れる。それはドイツから購入した3隻の護衛艦であった…。そして今、ソロモン諸島で本格的な滑走路が建設できる唯一の場所、ガダルカナル島に戦争の足音が忍び寄る!
八八艦隊計画を進める日本は未曾有の経済危機に直面。日本海軍は熟慮の末、「陸奥」のブラジルへの売却を決定。それ以降、欧米各国にも軍艦の売却を打診する…。昭和15年10月、東京オリンピック開催中に3隻の米空母を飛び立った編隊が羽田空港を奇襲し、同時に横須賀軍港も空爆。日米は東京湾を炎の海に変える東京湾海戦に突入した。日本は空海一体で米太平洋艦隊を迎え撃ち、米戦艦4隻の撃破に成功、アメリカの野望を粉砕する。しかし、戦艦4隻を撃沈破されて大打撃を負った。戦力の再建を図る日本に北から新たなる脅威が迫る!
江戸の悪を誅する“闇蝙蝠”は…死んだ。青葉藍ノ真は、父である雅光の志を継いで闇蝙蝠を襲名し、自らが信じる正義の暗刃を振るっていた。だが、若きその刃は新しき闇を引き寄せるー。犀星藩邸にて藍ノ真が邂逅したのは、由良真弓と睦美という兄妹。この二人は、思いもかけない運命と宿業の螺旋の中へ、青葉家の人々を誘っていく。
時は正徳ー七代将軍家継の世。江戸詰めを命じられた若き西国の犀星藩士・青葉藍ノ真が耳にした噂とは…「理由なし、遺恨なし、失敗りなし」と、暗夜に悪徳商人を誅する“闇蝙蝠”の噂だった。南町奉行同心・佐久間虻丸と“闇蝙蝠”の正体を追う藍ノ真は、幕政と犀星藩、そして父・雅光を巡る詭謀と血風の渦に決然と立ち向かっていくー!書下し時代小説。
西暦二〇三八年、スリランカ-インド間を結ぶ巨橋を拠点とする「マザーズ教団」は、難病の子どもたちの末期医療に従事していた。教団代表の葵飛巫女はインド州軍の襲撃を予測し、巨橋を崩壊させて教団ごと避難する決意をする。攻撃開始の日、それぞれの理由で巨橋に居合わせた4人の男たちは、飛巫女の素顔と、人類の未来を左右する真の目的を知った。医学、財産、電脳、怪力-それぞれの要素に恵まれた男たちは、彼女のため命と才覚のすべてを賭け、太陽系最大の建造物・軌道エレベータの建造に挑む!架空戦記の俊英、初の本格SF。
盛田の操る天山艦攻は海面を這うように突進する。雷撃速度は実に四〇〇キロ。このスピードに翻弄されたのか、敵艦の砲火は正確さを欠きはじめた。小型駆逐艦のマストを掠めるようにして飛翔する。目標まであと七〇〇メートル。今だ!機体がふわりと軽くなる。八〇〇キロもの重量を棄てたのだから当たり前だ。これで任務は済んだ。もう撃ち落とされても悔いはない。「魚雷命中!水柱三!」美墨二飛曹の声に背後を振り返るや、大型空母の左舷測に報告通りの風景が展開していた。盛田十三飛曹長は嬉しげに叫んだ。「よし、一番槍だ!」。
欧州大陸で1914年、第一次世界大戦が勃発。世界各地で領土の掠め合いが始まった。大日本帝国も日英同盟をもとにドイツに宣戦布告。ドイツが押さえる青島攻略を目論むが、青島沖海戦で日本は敗れる。ドイツの攻勢は続き、フランス・ロシアが相次いで降伏。ロンドンも攻略され、遂にアメリカも参戦するが、結局、ドイツの一人勝ちで戦争は終結し、英・仏・露・米・日の各国は多くを失った。そして1942年、世界に再び戦雲が迫る。それは、ドイツ第二帝国の意を受けたロシア海軍の南下行動だった…。気鋭が放つ新世代の仮想戦記が、ここに開幕。
西暦一九四〇年秋。戦乱の渦が全地球を覆おうとする、その時…。世界は日英VS米独という奇怪な勢力構造によって統べられていた。英国本土航空戦に敗退したドイツ第三帝国総統兼州知事ヘスは、停滞状況を打破すべく、新鋭戦艦“ビスマルク”を米国本土へと回航させる。迎え撃つは“フッド”“ロドネー”そして“金剛”“陸奥”の戦艦部隊-。一年後、日英連合艦隊は総力をあげてハワイ真珠湾を奇襲した!一方、アイスランドを無血占領した米大西洋艦隊は一挙に南下を開始し、ここに第二次ジェットランド沖海戦の火蓋は切られたのである。混沌とした世界を裏で牛首る実業家ヒトラーは不気味に頬を歪めた。彼が胸中に秘めた世界を掌中にする策とは、いったい何か?大西洋に寧日なし!!大河架空戦記、待望の続刊、ここに登場。
「一九三九年四月一日、ドイツ第三帝国、アメリカ合衆国に併合」平和バランスを崩壊させるこの歴史的な大事件に全世界は震撼した。総統兼州知事ヘス、米大統領ゲッペルスらによる世界征服遊戯の始まり。一投目の賽をしなやかに振る実業家ヒトラー。自由世界の雄、フランスは降伏し、パリは鉤十字の旗に蹂躙された。孤立するイギリスはかつての盟友、日本に援兵を請う。欧州に向けて出航する遣英義勇艦隊。率いるは小沢治三郎少将。エピソード3より遡ること二六〇年。日本人が選んだ亡国に直結する選択肢とは?すべてはここから始まった…。『新世界大戦』シリーズにおける第二次世界大戦の全貌を描く、大河架空戦記の冒頭を飾る真の第一巻、堂々の刊行開始。