著者 : 名高くらら
幼さを脱ぎ捨て、 もう一度、初恋の男性に出逢う。 ベスは父の死を機にヨーロッパから帰郷し、 5年ぶりに初恋の相手フィリップと再会した。 彼はかつて、亡き従姉と婚約していた相手。 5年の間に痩せて美しいレディに変身したベスに驚いた様子で、 舞踏会では、ブラックウッド子爵との仲を冷やかしてきたが、 ベスはといえば、別の令嬢が彼に急接近し、気が気ではない。 その矢先、ベスはほかならぬ子爵とともに誘拐されてしまった! 幸い二人とも無事救出されたが、ベスの名誉を守ろうと求婚したのは、 子爵だけではなくーーなんとフィリップ! どうして? あなたとだけは、絶対に結婚できないのに。 忘れえぬ初恋の男性からの思いがけない求婚に、苦悩するベス。なぜなら従姉の身代わりになっても、彼に愛してもらえる日は永遠にこないから……。根強いファンを持つリージェンシーの名手アン・アシュリーが描く、珠玉の初恋&再会ロマンス!
夫の生還、よみがえる片想い。 妻は愛と嫉妬に懊悩する……。 ローラはある夜、婚約者と馬車で移動中に何者かにさらわれた。 洗練された身のこなしに、魅惑的な瞳を持つその男が 顔を覆い隠していたハンカチを外した瞬間、ローラは目を疑ったーー 2年前に海で死んだはずの夫、ルーカス! 最愛の夫が生きていた! 「きみの婚約も今日までだ。きみはぼくと結婚しているんだぞ」 ルーカスをいまだ愛するローラの心はしかし、複雑に揺れた。 そもそも二人の結婚は、ルーカスの手違いによるものだったから。 そう、私は手違いの花嫁……愛されぬ花嫁だった。 ローラのそんな切ない思いを裏づけるかのように、 ルーカスはかつて彼が結婚を望んだ別の女性を屋敷で匿うと言いだし……。 追いはぎに襲われたとき、ローラは何を奪われてもネックレスだけは渡せないと頑張ります。それは、亡き夫ルーカスから贈られた大切な形見だったから。ところがその“追いはぎ”がまさかルーカス本人だったとは! リージェンシーの名手H・ディクソンの名作!