著者 : 大森望
舞台は〈嵐〉と呼ばれる大破壊の後の、はるか未来のアメリカ。そこではインディアンの末裔たちが過去の機械文明を失いながらも、一種の牧歌的ユートピア社会を形成していた。そうした集落の一つであるリトルビレアには、大小様々な部屋がさながら蜂の巣のように密集し、このは系、てのひら系、ほね系、といった系統に分かれた奇妙な一族が住んでいた。物語は〈しゃべる灯心草〉と呼ばれる少年の独白によって始められる。彼は少女を相手に、“聖人”になろうとして彷徨した自分の冒険譚を語り出すのであった。〈一日一度〉と呼ばれる美少女や、ドクター・ブーツと巨大な猫族の物語、そしてラピュタと呼ばれる天上都市と謎の水晶体の物語などなど…。本書は象徴と寓意に満ちた、アメリカのファンタシィ界の異才ジョン・クロウリーのSF代表作である。
考古学者にして無類の冒険家インディ・ジョーンズは、ナチスの暗雲たれこめるヨーロッパをめざした。伝説の聖杯と行方不明の父を探しだすために。ニューヨーク、ベニス、ベルリン、トルコ…。海陸空を縦横無尽に駆けめぐるインディの大冒険。驚異のSFXと息もつかせぬ展開で世界を熱狂させるルーカスとスピルバーグの傑作映画原作。
兵器ファッション・デザイナー、ラーズは、兵器開発に鎬を削るこの時代の西側陣営の要だった。トランスにより霊感を得、兵器のスケッチを起こす。しかしこの兵器開発も、実際は全くのまやかしなのだ…だが、謎のエイリアン衛星が人類を考撃してきた時、彼は東側のデザイナー、リロと手を組み本物の究極兵器ザップ・ガンのデザインにとりかかる!
彼は15歳のとき家を捨てた。のんだくれで凶暴な父親から逃れるために。そのすぐあと故郷の町は大洪水に襲われて壊滅、父はもとより、やさしかった母も幼い妹も死んでしまった。それから今日まで十数年間、故郷へは帰っていない。「いつ帰ってくるんだね、おまえ」ある晩、父から電話がかかってきた。深い霧が忍び寄る故郷の町に、いま何かが起ころうとしていた。そして霧の中から現われたものは…。新感覚超ハード・ホラーの傑作。
クリスタル湖キャンプ。20年前、この湖でひとりの少年が溺れてから忌わしい事件が相次ぎ、ある時期からここは閉鎖された。〈血のキャンプ〉そう町の連中は呼んでいる。ところが今年から再会されるという。そして、指導員のバイト高校生たちがやってきた。何も知らずに…。そう、今日は13日の金曜日。不朽の元祖スプラッタ映画完全小説化。