著者 : 大石英司
「われわれが答えを見出さない限り、嘉手納も普天間も全滅する」ハワイで中国の反抗作戦を潰したアメリカ軍だが、ここにきて予想もしていない敵に苦しめられた。それは、雲霞の如き数で押し寄せる数百機の無人攻撃機だ。ロシアが知恵を貸し、中国国内で安価かつ無数に製造できるこのドローンが標的にしたのは、沖縄ー。この攻撃が成功した場合、極東のロジや米軍基地が壊滅し、日米はこの戦争で敗北する。電磁パルス攻撃も効かないこの敵の群れに、日米はどう立ち向かうのか?緊迫のシリーズ第七弾!
中国軍が南沙に建設した滑走路が一晩で消滅した。怒る中国はフィリピン軍、その背後に米軍の関与を疑うが、偶然見つかった当時の映像には驚くべきものが映し出されていた。それは、滑走路を攻撃するある戦艦の姿ーしかも日本人なら誰もが知る、だが絶対に“存在しない”戦艦だ。調査を命じられた特殊部隊“サイレント・コア”が見たものは?
南沙に現れ、次々と中国軍を襲撃していた敵戦艦に乗り込んだ“サイレント・コア”司馬三佐たちは、その正体を知る。彼らは、並行世界に存在するーそれも、太平洋戦争を回避したことで、経済力と科学技術を数倍発達させた日本からやってきた者たちだったのだ。なぜ、こちらの世界に干渉してきたのか?歴史を変えかねないこの戦いの行方はー。
佐渡島に現れた「ピノキオ」と呼ばれるスーパー・ソルジャー。それを作ったのは、世界最大の民間軍事会社だった。極秘に開発された人間兵器のおそるべき「性能」に翻弄される警察、自衛隊、そして“サイレント・コア”のメンバーたち。脅威の身体能力、殺傷力をもち、戦うためだけに生み出された「ピノキオ」への対抗手段は…?
日中台の係争地・尖閣諸島の魚釣島が過激な中国系武装集団に占拠された。海上保安庁や中国大使館による説得も徒労に終わり、陸上自衛隊の特殊部隊「サイレント・コア」が派遣される。岩礁とジャングルに覆われた無人島で、両者の決死の戦闘が始まった。
かつて忽然と消息を絶った旅客機が、今、還ってきた。しかし68名の乗員乗客にとって、時計の針は10年前を指したまま。歳月を超えて実現した奇跡の再会、そして旅立ちの物語。
南沙諸島海域は潤沢な原油資源をめぐり、中国・台湾・ASEAN諸国が領有権を争う、国際的紛争地域である。その緊張関係が持続する中、中国海軍は、自国の石油掘削リグが何者かに攻撃されたとの報を受け、出動準備を整えた。この事態に対応するため、国連執行機関は、日本政府に海上自衛隊の派遣を要請する。利権渦巻く海で、日本と中国・台湾連合軍が大激突。
半導体の中枢部をなす超高純度シリコンは、日本のハイテク産業を支える“戦略物資”であった。ノルウェーの孤島にあるその第一次精製工場が、元米軍特殊部隊の精鋭を中心とするテロリスト集団に武装占領された。ノルウェー国軍による救出作戦は犠牲者を出して挫折。日本では政府の黙認を受けて危機管理会社主導の制圧部隊が編成され、彼らは暴風雪のなか、氷の断崖へ向けて急襲降下し、奪還作戦を決行する。
尖閣列島は日中両国が主権を主張する、不可侵海域。武器・麻薬の売買や密輸が横行する無法地帯だ。海上自衛隊は極秘裏に最新鋭艦『ゆきかぜ』を送り、無国籍船を装って密輸犯を撃滅してきた。人呼んで「海の悪魔」。密貿易の巨利で経済特区を支配する中国海軍の巨魁・劉淵丹は、北京政府と対立、ついに尖閣列島に、北京政府転覆の軍事基地を築きはじめた。海戦シミュレーション長篇。
バブル経済が崩壊し、国内が混乱すると予言した極秘のレポートが作成された。それを受け取った内閣情報調査室は、治安強化を求める世論の喚起を目的に、ある組織を使って各地でテロ事件を頻発させる。それを阻止するため、一人の捜査官が首相官邸に呼ばれ、動き始めた…。危機迫る、情報サスペンス小説。
1995年11月23日の感謝祭当日、三沢・横田・厚木の米軍基地を、完全武装の自衛隊が突然襲撃、無血占領した。米国の経済的報復措置や、核燃料処理施設への米軍機墜落などに業を煮やした日本政府が、基地返還を求めて起こした行動であった。一方、奪還を宣言した米国は、先制攻撃でステルス爆撃機B-2から対地ミサイルを放つが、国産VTOL艦上戦闘機「海燕」によって撃墜されてしまう…。
日米経済界トップが和平工作に奔走する最中、米軍第7艦隊が政治的事情で日本の防衛ラインを強行突破した。無弾頭の対艦ミサイルでこれを迎え撃ち、米軍のイージス艦、空母「インディペンデンス」のほか、数多くを葬り去った自衛隊だったが、その腹中は両軍の被害を最小限に止めることと、戦争の政治的解決にあった。しかし、徒に時を費やす頑迷な両国首脳のために、戦局は最悪な方式へと進んでいく…。
ケネディ暗殺前夜、英仏独ソによるアメリカ壊滅作戦を託された英国潜水鑑が大西洋の深海に消えた…それから二十五年、米海軍深海調査艇シーナイトが謎のメッセージを残し、同一ポイントで消息をたった。必死の捜索活動をする米海軍。それを妨害しようとする英仏独ソ。迫真のハイテク軍事サスペンス。
仏から六トンもの核物質を搬ぶため、最新鋭輸送船「ふげん」が横須賀を出港した。核物質の戦略的価値に注目し、原油価格の高騰を目論む産油国経済官僚の秘密組織はバックィン大佐の傭兵チームの「ふげん強襲計画」にゴーサインを出す。一方、このアラブの動きに警戒感を抱いたモサドは自衛隊特殊部隊と接触する。各国の思惑が錯綜し情報機関の暗闘が続く中、核を載せた「ふげん」がフィリピン沖で攻撃を受けた。