著者 : 大石英司
巡視船「おおすみ」は、台湾の密輸船を追って尖閣諸島の領海へ入り込んだ。が、そこには中国海軍の駆逐艦「長征」が待ち受けていた。なぜ、中国の軍艦が?ブリッジの緊張が最高潮に達した時、突如、超高速機動艇が出現した-。海上自衛隊が極秘に導入した最新鋭の軍艦「シーデビル」だ。電撃的速攻で「長征」の行く手を阻み、密輸船を撃破。しかし、捲土重来を期す中国海軍は、新たに東海の大艦隊を南下させ始めていた…。不可侵の海域をめぐって、日・中が遂に激突、アジアの秩序は崩壊するのか。
反政府ゲリラ新人民軍と軍部が対立するルソン島北部で、商社角紅が計画する海洋リゾートを視察中の日本大使と社長が誘拐された。ゲリラに加わる元赤軍兵士の伝えた要求は、計画の即刻中止と1億ドル。角紅は現地を牛耳る比陸軍のイリガン少将に、独自の捜索を依頼。一方、“テロリストとは交渉せず”の方針を打ち出した日本政府首脳は、苦悩の末、外務省領事作戦部〈F2〉所属の制圧攻撃機〈ブルドッグ〉に出動を命じた。密かに情報収集を始めた飛鳥機長は、リゾート計画の難航が、なぜか伏せられていることを掴むが…。台風吹き荒ぶ南海に待ち受ける死と謀略。最強兵器〈ブルドッグ〉と生命知らずの乗組員たちの活躍を描く、白熱の冒険アクション第2弾。
国際麻薬組織が市民多数を人質にし、政府が押収した六十億円のコカイン返還を要求してきた。返答期限は40時間後。窮地に陥った首相は極秘混成チーム外務省領事作戦部〈F2〉の出動を決断した。F2最大の武器は、ロッキードAC-130輸送機を制圧攻撃機に改造した通称《ブルドッグ》である。飛鳥亮機長ら曲者揃いの乗組員とF2の紅一点、大蔵省審理官歩巳麗子は、八丈島西方に浮かぶ敵の要塞島=緑魔島へ向けて飛び立つが、作戦はなぜか敵に察知されていた。果たして人質救出作戦は成攻するのか?待ち受ける傭兵集団の反撃は?軍事サスペンスの俊英が新境地を切り拓く白熱の冒険アクション!
1963年11月21日、ケネディ暗殺前夜、北大西洋“ブロッケンゾーン”と呼ばれる謎の海域において、極秘任務中のイギリス海軍の潜水艦が消息を断った。その夜、クレムリンの一室に集まった英独仏のスパイは、堅く秘密を誓い合い、本国へ帰り、栄光への階段を昇り始めた。そして二十有余年。同じ海域でSOUSAS網の点検任務についていたアメリカ海軍の深海調査艇『シーナイト』が、謎のメッセージを残し消息を断った。沈没海域は深度3500メートル。残存酸素量は48時間。陸海空に、必死の救援活動を繰り広げるアメリカ海軍。それを妨害する全ヨーロッパ海軍。彼らの目的は何か?シーナイトが深海で目撃した謎とは!迫真の書下ろし長編ハイテク軍事サスペンス。