著者 : 大石英司
日米経済界トップが和平工作に奔走する最中、米軍第7艦隊が政治的事情で日本の防衛ラインを強行突破した。無弾頭の対艦ミサイルでこれを迎え撃ち、米軍のイージス艦、空母「インディペンデンス」のほか、数多くを葬り去った自衛隊だったが、その腹中は両軍の被害を最小限に止めることと、戦争の政治的解決にあった。しかし、徒に時を費やす頑迷な両国首脳のために、戦局は最悪な方式へと進んでいく…。
ケネディ暗殺前夜、英仏独ソによるアメリカ壊滅作戦を託された英国潜水鑑が大西洋の深海に消えた…それから二十五年、米海軍深海調査艇シーナイトが謎のメッセージを残し、同一ポイントで消息をたった。必死の捜索活動をする米海軍。それを妨害しようとする英仏独ソ。迫真のハイテク軍事サスペンス。
仏から六トンもの核物質を搬ぶため、最新鋭輸送船「ふげん」が横須賀を出港した。核物質の戦略的価値に注目し、原油価格の高騰を目論む産油国経済官僚の秘密組織はバックィン大佐の傭兵チームの「ふげん強襲計画」にゴーサインを出す。一方、このアラブの動きに警戒感を抱いたモサドは自衛隊特殊部隊と接触する。各国の思惑が錯綜し情報機関の暗闘が続く中、核を載せた「ふげん」がフィリピン沖で攻撃を受けた。
台湾海軍の新鋭原子力潜水艦の協力を得たバックィン大佐率いる傭兵チームは核物質輸送船「ふげん」占拠に成功する。護衛の海保ヘリの反撃に続き、イスラエルの特殊工作船「シバの女王」号の強襲を受けるが撃退。ついに頼みの綱は陸・海・空の自衛隊のみとなった。革新政権の初代女性宰相神崎は、愈々自衛隊特殊部隊に出動を要請する。巨大な迷路のような輸送船で繰り広げられる死闘の行方は。
対馬海峡に設置された米軍最高機密「DESUBEL」。わずか直径一mの聴音器が半径一万キロの船舶・潜水艦の機関音を拾う。この超兵器を狙い、ソ連の特殊潜水艇「ミゼット」が忍び寄る。が、超音器を護衛する「ソードフィッシュ」機雷の攻撃を受け行動不能に。起動すると自ら索敵・迎撃するホーミング魚雷を内蔵したこの機雷が、付近を航行する一般船舶を攻撃するのを阻止するため、海自の掃海艇「なるしま」が出動した。
札幌の陸上自衛隊北部方面総監部が、ソ連極東戦域軍の動きに北海道侵攻の意図ありとの情報を入手。首相官邸に呼び出された防衛研修所の柳瀬の元へ、時を同じくして石狩湾にF級ソ連潜水艦が強行突入し坐礁との報告が入る。いやが上にも緊張が増す中、柳瀬達はこれらが極東戦域軍によるクーデターの一連の動きと分析するが、米国はその動きを黙認する。これは脅しか、それとも最高度の政治的謀叛戦略なのか?
グアムのアンダーソン米空軍基地から核ミサイルを装備した爆撃機が飛び立った。極右組織の指令を受けてモスクワ攻撃に向うロックウェルB-1D戦略ステルス機である。米ソ全軍はこれを撃墜できるか?核戦争の危機をはらむ、米ソ首脳たちの焦燥と苦難の一日を描く迫力にみちた戦略テクノ・サスペンス。
繁栄の終幕-バブル経済の崩壊を正確に予言する一通の極秘経済レポートを受け取った内閣情報調査室は、秘密セクション7を使い、不安定化工作を画策。続発するテロ、警察高級官僚が謎の死を遂げた翌日、ひとりの極秘捜査官が首相官邸に呼ばれた…。今日の日本を見事に予見した迫真の情報サスペンス。
ケネディ暗殺の前夜、アメリカ壊滅作戦を託された英国潜水艦が大西洋の深海に消えた。英仏独、そしてソ連までもが参画した超極秘作戦だったのだ。それから25年、米海軍深海調査船「シーナイト」が同一ポイントで消息を断った。必死の捜索活動をする米海軍、それを妨害せんとする英仏独ソ。迫真の軍事サスペンス。
硫黄島沖で、アメリカ原子力空母「カール・ヴィンソン」に、急浮上をかけたソ連原潜「V・K・ブリュッヘル」が激突した。原潜は沈没、空母はメルトダウンの危機を孕んで横須賀ドックへと向かった。日本政府は海上自衛隊の最新鋭潜水艦「わかつき」に、空母の寄港阻止命令を下す。好機に乗じ空母撃沈を狙うソ連艦隊と米艦隊の攻防の陰、「わかつき」は静かに空母に近づきつつあった。海洋戦略サスペンス。
グアムのアンダーソン米空軍基地から核ミサイルを装備した爆撃機が飛び立った。極右組織の指令を受けてモスクワ攻撃の緒についたロックウェルB-1D戦略ステルス機である。米ソ全軍はこれを撃墜しうるか?発表時に、元統幕議長竹田五郎氏、作家半村良氏の激賞を得た大スケール、大迫力の戦略サスペンス巨編!
巡視船「おおすみ」は、台湾の密輸船を追って尖閣諸島の領海へ入り込んだ。が、そこには中国海軍の駆逐艦「長征」が待ち受けていた。なぜ、中国の軍艦が?ブリッジの緊張が最高潮に達した時、突如、超高速機動艇が出現した-。海上自衛隊が極秘に導入した最新鋭の軍艦「シーデビル」だ。電撃的速攻で「長征」の行く手を阻み、密輸船を撃破。しかし、捲土重来を期す中国海軍は、新たに東海の大艦隊を南下させ始めていた…。不可侵の海域をめぐって、日・中が遂に激突、アジアの秩序は崩壊するのか。
反政府ゲリラ新人民軍と軍部が対立するルソン島北部で、商社角紅が計画する海洋リゾートを視察中の日本大使と社長が誘拐された。ゲリラに加わる元赤軍兵士の伝えた要求は、計画の即刻中止と1億ドル。角紅は現地を牛耳る比陸軍のイリガン少将に、独自の捜索を依頼。一方、“テロリストとは交渉せず”の方針を打ち出した日本政府首脳は、苦悩の末、外務省領事作戦部〈F2〉所属の制圧攻撃機〈ブルドッグ〉に出動を命じた。密かに情報収集を始めた飛鳥機長は、リゾート計画の難航が、なぜか伏せられていることを掴むが…。台風吹き荒ぶ南海に待ち受ける死と謀略。最強兵器〈ブルドッグ〉と生命知らずの乗組員たちの活躍を描く、白熱の冒険アクション第2弾。
国際麻薬組織が市民多数を人質にし、政府が押収した六十億円のコカイン返還を要求してきた。返答期限は40時間後。窮地に陥った首相は極秘混成チーム外務省領事作戦部〈F2〉の出動を決断した。F2最大の武器は、ロッキードAC-130輸送機を制圧攻撃機に改造した通称《ブルドッグ》である。飛鳥亮機長ら曲者揃いの乗組員とF2の紅一点、大蔵省審理官歩巳麗子は、八丈島西方に浮かぶ敵の要塞島=緑魔島へ向けて飛び立つが、作戦はなぜか敵に察知されていた。果たして人質救出作戦は成攻するのか?待ち受ける傭兵集団の反撃は?軍事サスペンスの俊英が新境地を切り拓く白熱の冒険アクション!
1963年11月21日、ケネディ暗殺前夜、北大西洋“ブロッケンゾーン”と呼ばれる謎の海域において、極秘任務中のイギリス海軍の潜水艦が消息を断った。その夜、クレムリンの一室に集まった英独仏のスパイは、堅く秘密を誓い合い、本国へ帰り、栄光への階段を昇り始めた。そして二十有余年。同じ海域でSOUSAS網の点検任務についていたアメリカ海軍の深海調査艇『シーナイト』が、謎のメッセージを残し消息を断った。沈没海域は深度3500メートル。残存酸素量は48時間。陸海空に、必死の救援活動を繰り広げるアメリカ海軍。それを妨害する全ヨーロッパ海軍。彼らの目的は何か?シーナイトが深海で目撃した謎とは!迫真の書下ろし長編ハイテク軍事サスペンス。