著者 : 安藤祐介
『ミカゲ食品は「スマイルコンプライアンス」の精神で、信頼回復に努めてまいります』異物混入騒動への社長の発言が炎上した翌日、35歳の多治見勇吉は、新設部署“スマイルコンプライアンス準備室”に異動となる。実体不明の社長の言葉を形にしろというのだ。社長に忖度する役員の無茶ブリ、会議のための会議、終わらぬ資料作り。趣味のバンド活動が最優先だった勇吉も、仕事漬けの毎日に。そんな中、バンド仲間が余命宣告を受ける。「自分はどうして、こんなに働いているのだろう」よりよく働ける職場を目指し、勇吉の奮闘が始まる。少しでも楽しく働きたい。そのために、必要なことは何だろうか。
蜂矢徹郎、大学三年生。行動原理はもれなく内定獲得のため。常時スーツで(寝る時も!)誰に対しても敬語、友人の取捨選択は就活に有益か否か。周囲からは「就活侍」とイジられているがどこ吹く風。就活を一世一代の大勝負と見なして猪突猛進の徹郎に勝利の女神は微笑むのか!?進路に悩む学生と、未来に慄く全ての人に贈る長編青春小説!
27歳、元甲子園球児。地元の期待を背負い、プロ野球選手になるも戦力外通告。故郷から逃げ、今はスーパーで働く普通の男。それでも、人の夢を後押ししたい。35歳、お笑い芸人。芸歴15年。バイトしながら妊娠中の妻と安アパートで暮らす。売れなければ、もう食っていけないかもしれない。それでも、夢は諦めない。お笑いがなくても人は生活していけるし、世の中は回る。でも芸人がいない世界より、芸人がいる世界の方がずっと楽しい。憂鬱な気分も笑い飛ばす、感動の逆転劇!!
ブラック企業に入社した三人の同期、大友、夏野、村沢。早朝から深夜まで個人宅や企業への飛び込み営業を命じられ、休む間もなく会社に泊まり込む毎日。心身共に疲弊しきった三人は、ある日思い立って深夜の居酒屋に向かう。非人間的な毎日のなか、一杯の生ビールで久しぶりに人間らしく笑い合えた三人だったが、極悪上司に目を付けられて過酷な追い込みにあった夏野はー。大注目の著者が描く命と仕事の6つの物語。
生きる希望を失い、死に場所を求めて河川敷をさまよっていた丸川は、泥まみれになって楕円のボールを追う男たちと出会う。40歳以上限定の「不惑ラグビー」に打ち込む彼らのおせっかいで、生き続ける道を選んだ丸川。心を通わせていくなかでかつて背負った罪と向き合っていくが、過去をチームメイトに知られてしまう。仲間もそれぞれ事情を抱えていて…。人は何度でも立ち上がることができる。大人の青春ラグビー小説!
印刷会社の営業・浦本学は就職説明会で言った。「印刷会社はメーカーです」。営業、工場作業員、DTPオペレーター、デザイナー、電子書籍製作チーム…奥付に載らない本造りの裏方たちを描く感動長編。
ゲームオーバー寸前!?崖っぷちのスマホゲーム制作会社「テノヒラ幕府」に集まった面々は、夢追い系の絵描きから、一流企業出の元偉いオジさんまで、来歴もマインドもてんでバラバラ。その作務衣の歴女が社長だって?先行き透明度ゼロのスマホゲーム戦国時代を生き延びるために、彼らの挑戦が今始まる!
大学生の城山義元は空を見ていた。そこに現れたのは天気オタクの女の子。空が、友が、猫が、歌が、写真が、彼女と過ごす時が、義元の上に降り積もる。特別な能力はない。それはだめなことなのか?好きなことをやりたいと思う。それは甘いのか?この小説が、答えだ。
河川敷で死に場所を探していた丸川良平の足元に、ラグビーボールが転がってくる。ボールを追ってきた老人に「人数不足だから」と無理矢理連れていかれた先で行われていたのは、40歳以上の選手による“不惑ラグビー”。そこには、年代もバラバラな大人たちの、泥まみれの姿があった。アツ苦しい男たちのおせっかいで、生きる側に腰を落ち着けてしまった丸川は、ラグビーを通じて、仲間と心を通わせる。やがて、丸川と、丸川の抱える秘密をきっかけに、チームメイトたちも己の人生を見つめ直していきー。平日はサラリーマン、休日はラガーマンとして、それぞれの事情を抱えながら社会で闘う大人たち。今年一番の、涙をさそう青春ラグビー小説。
32歳、わくわく食品経理課勤務、独身。ごく普通のサラリーマン・修一が買った宝くじは、一等2億円の大当たり!急に現れた親戚、慈善団体に同級生。さらにネットに実名が流出。会社の電話が鳴りやまない!幸運が招いた大混乱、いったい誰を信じれば?ジャンボなドリーム、宝くじエンタテインメント!
フリーターの拓真は、若手社長の寺井サチが興したスマホゲーム開発企業で働くことになった。同期入社は一流企業から転職してきた小野里譲二、55歳。生まれも育ちも違う人々と働くなかで生じる軋轢。我慢するべきか、ぶつかるべきか?個性あふれる面々が迎える予想外のラストとはー「意味がない」「仕方がない」その口癖を呑み込み、向き合え!日々働くあなたに届けたい、組織人への応援歌!!
菓子メーカーの広報宣伝部に異動した山田助は、突然上司から「ゆるキャラ」に任命される。同僚の水嶋と新商品のプロモーションに乗り出すも、他部署から冷やかな視線が。売れ行きもぱっとしない。それでも懸命にフルスイングを続けるうちに、あるアイデアが浮かぶ!笑いの中に働くことのリアルが光る痛快作。
大翔製菓・広報宣伝部に異動した山田助は、サラリーマン姿のままゆるキャラとなり、新製品「ガリチョコバー」のPRをすることに!同僚の水嶋里見は戸惑いつつも、持ち前の負けん気の強さでマネージメントを引き受けた。「分かりました。私が山田さんをプロデュースします。打ち合わせしましょう」果たして山田の運命やいかにー?
小中高といじめられ続け、入社した会社もすぐ解雇。究極のダメ男・鈴木信男は、なぜか一流広告会社に採用される。そこで命じられたのは、エリート社員たちのストレスの捌け口となる「被取締役」の極秘任務だった。かつてない“下から目線”で仕事の本質を衝いて反響と感動を呼んだ、ドラマ原作大賞受賞作。
新堂修一(32歳・独身)は、食品会社の経理課に勤める、いたって普通のサラリーマンだった。大晦日の夜、一人自宅で宝くじの当せん番号を確認すると…2億円が当たっていた。人には言えない。新年を迎え、何食わぬ顔で出社し、銀行に行ってくじ券を渡すと、奥の部屋に通された。「200,000,000送金」。その日から、新堂修一の人生は激変する。実家のリフォーム、寄付金の電話、同級生との再会、昔の彼女と新しい猫…幸運の波に乗り切ることができるのか?笑って泣いて、それでも人しか愛せない!ノンストップ“億万長者”エンターテインメント。