小説むすび | 著者 : 宮崎亜美

著者 : 宮崎亜美

スター作家傑作選〜愛は心の瞳で、心の声で〜スター作家傑作選〜愛は心の瞳で、心の声で〜

妹の婚約者の兄がサクソンだったなんて!かつてマギーは仕事で出逢った年上の魅力的な大富豪サクソンに惹かれたが、誤解がもとで猛烈な怒りを買い、故郷に逃げ帰って密かに彼を想い続けてきたのだ。それがまさか、妹の婚約者の実家で再会するとは。目的のためなら手段を選ばない冷徹な実業家の彼は今、事故で視力を失い、家にこもりっきりで看護師の世話も拒んでいるらしい。そんなサクソンが、思わぬ再会に戸惑うマギーに鋭い口調で命じた。「君が心から反省しているとわかるまで、数週間、私の目になってもらう」(『この愛が見えない』)。ジーナは法律事務所で地味な下働きをする毎日。耳が聞こえず、普通の暮らしもままならなかった以前に比べれば夢のようだ。今も障害がなくなったわけではない。皮下に埋め込んだ器具を外せばすぐに聞こえなくなってしまう。だがそのことに気づく人はほぼいなかった。そんなある日、顧客で敏腕実業家のカースンに出逢い、自分の障害のことを話すと、彼はとたんに顔を強ばらせ、ジーナの心は塞いだ。やっぱり彼も偏見を持っているのね…。けれども、そのときの彼女はまだ知らなかったー彼の苦渋の表情の本当の意味を。(『あなたの声が聞こえる』)。

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