著者 : 山上たつひこ
金鳳花のフール金鳳花のフール
ある日、若き絵本作家・綾瀬の元に「水子の国」から母と名乗る二十二歳の女性が現れる。そして、次にやってきたのは巨大な胎児の調査官だった── 「日刊ゲンダイ」紙に昨年春〜秋に掲載された連載小説「金鳳花のフール」を、ほぼ二年をかけて大幅加筆! ある日、若き絵本作家・綾瀬の元に「水子の国」から母と名乗る二十二歳の女性が現れる。 そして、次にやってきたのは巨大な胎児の調査官だった── 『がきデカ』『光る風』『喜劇新思想大系』『旅立て!ひらりん』など、数々の名作漫画を生み出した著者ならではの奇想。そして親子とは何か、ということまでも考えさせられます。この傑作小説をSFと言ってしまうのは簡単ですが、もはや「山上たつひこ」というジャンルです。摩訶不思議な体験を「小説」に求められる方に特に強くおすすめ致します。 第一章 水の果てから 第二章 カエシ──蕎麦屋じゃないぞ 第三章 ごめんだごめんだ、成仏だなんて 第四章 ぼくらは地の上に 第五章 地獄の辺土 第六章 海の水に満ちる 終 章
王子失踪す王子失踪す
「あんたは子供の顔をした淫婦だわ」8歳の娘とミカちゃん人形の間に恋愛バトルが勃発。人形と現実、両方の家族を巻き込み、ドールハウスは愛欲と憎悪の渦にのまれていくー。王子をめぐる争いがフツーの一家を惨劇に陥れる表題作ほか、予想のつかない展開と飛び切りシニカルな笑いに悶絶必至。退屈な毎日に倦んだ紳士淑女に贈る、タブーとエロス満載の全5篇。
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