著者 : 山口四郎
「ぼくの名はシュヌル。青い目の典型的なおすネコだ。 ぼくは現在、おそろしくでかい二本脚のところに住んでいる。 毎日いろんなことが起こるんで、日記をつけることにした。 まあ、読んでみてくれ」 ネコのシュヌルが緑と花いっぱいの野原で生まれ、 挫折と放浪のはてに愛する家族と幸せに暮らすまでの波瀾の半生を、ありのままにつづったネコ的私小説。
忘れない……あの頃の感動を ナチス・ドイツに屈することなく勇気と感動を送り続けたケストナー。 傑作『飛ぶ教室』が待望の文庫復刻版に。 子どもだって、ときにはずいぶん悲しく、不幸なことだってあるのだ……。20世紀初頭。孤独なジョーニー、頭の切れるマルチン、腕っぷしの強いマチアス、弱虫なウリー、風変わりなゼバスチャン……個性溢れる5人の生徒たちが、寮生活の中で心の成長を遂げる。 みんなわたしたちのまわりにいる少年たちです。5人の生い立ちと性格はそれぞれにちがいますが、正義と友情という点ではみんなひとつに結ばれています。これは血も涙もあるあたたかい物語です。--(本書解説より)
荒涼たるアメリカ西部。1860年代初期のテキサス、ニューメキシコ。アパッチの若き勇者ヴィネトゥと勇敢無比のドイツ青年技師シャッターハンドは、義兄弟の絆で結ばれる。次々と変名を使い、兇悪の限りをつくす白人ザンター。父と妹の死に、復讐を誓うヴィネトゥ。ザンターを追って大西部を疾駆する二人の行く手に待ち受けるものは…。
列車襲撃団との銃撃戦、宿敵カイオワ族との闘い。われらがシャッターハンドを襲う危機また危機の連続。そしてヴィネトゥの悲劇的な死…悪漢ザンターを追いつめ、物語はいよいよ金塊の山へ!ヘッセ、アインシュタイン、シュヴァイツァーも少年時代に血道を上げて読み耽った、ドイツ国民文学の最高傑作。
建築技師になる夢をかなえるため、ただひとりのおばをたずねてナポリに向かうみなし子の少年ジーノ。ところが、そのナポリにおばの姿はなく、ジーノは大都会をひとりきりでさまようことに…。苦しい環境や困難を乗りこえ、自分の道を開いてゆく少年を感動的に描いたオーストリアの児童文学。