著者 : 山田文
第71回(2025年度)青少年読書感想文全国コンクール〈高等学校の部〉課題図書! ニューベリー賞オナー賞受賞作! イギリスからの独立とともに、ふたつに分かれてしまった祖国。ちがう宗教を信じる者たちが、互いを憎みあい、傷つけあっていく。少女とその家族は安全を求めて、長い旅に出た。自分の思いをことばにできない少女は亡き母にあてて、揺れる心を日記につづる。 【第71回(2025年度)青少年読書感想文全国コンクール〈高等学校の部〉課題図書選定にあたって、選者・金原瑞人氏からのメッセージ】 暴力的な世界にいやおうなく引きずり込まれて、どうしていいかわからないまま、どこかからどこかへ必死に逃げていかなくてはならない状況は、案外と、すぐそこに待ち構えているのかもしれません。 『夜の日記』は、一九四七年、イギリス領だったインドから、現在のインドとパキスタンが分離独立したときの悲劇を扱った作品ですが、いまの世界をみればまさに同じような情景が、いや、これ以上に過酷な情景があちこちに見えてくるはずです。それどころか、現代の日本にも似たような状況があるのではないでしょうか。 遠い過去を舞台にした、ほとんど知らない宗教の対立を背景に展開するこの物語は、ほんの少しの想像力さえあれば、時間も空間も飛び越えて読む人の心に迫ってきます。小説を読むというのは、こういうことだと思います。 ぜひこの夏休み、本書を手にとって、主人公の少女ニーシャとその家族たちの旅に寄り添ってみてください。
娘の結婚式に出席するため、スウェーデン北部に向かうミカエル。しかし、町の有力者の結婚相手には好ましくない噂が付きまとっていた。そして、田舎町に潜んでいた陰謀が凄惨な暴力となって噴出したとき、彼とリスベットは再会を果たす。人気シリーズ再始動!
天然資源に満ちた自然豊かなスウェーデン北部。建設予定の風力発電所の利権を我がものにしようと画策するマルキュス・ブランコは、ガスカス町長ヘンリィ・サロの秘密をつかんで脅迫する。ミカエルもまた、義理の息子となるサロにどこか後ろ暗い面があると感じていた。彼はさりげなく調査を始める。リスベットは、13歳の姪スヴァラと徐々に距離を縮めていく。しかし、スヴァラは何者かに狙われているようだった。失踪した母親が組織犯罪に関係していたことが理由なのだろうか?リスベットは母親を探し出すと決意するが…。そして、ペニラとサロの結婚式の日、町で蠢いていた陰謀が凄惨な暴力となって噴出するー。人気シリーズ再始動!ページを繰る手が止まらないスリルに満ちた展開。あの二人が帰ってきた!
カペスタン率いる特別捜査班に舞い込んだ今度の事件の被害者は、なんと彼女の義父だった。捜査班の面々は、プロヴァンスやリヨンで起きた事件との思わぬつながりを見つける。キャラの濃い新メンバーも加わって、さらに加速する名(迷)捜査から目が離せない!