著者 : 岡江多紀
エレナ松本(22)。日系ブラジル人留学生。エキゾチックな美貌と抜群のプロポーションの持ち主。敬虔なクリスチャン。田上麻衣(25)。劇団『六曜座』所属。劇団公演『屋根裏のジェスティーヌ』に主演が決まった新進女優。大磯海岸で遺体が発見されたエレナ、自宅マンションから落下死亡した麻衣。同時期の“事件”だが、生前の2人は何の関係もない。エレナの恋人と妹、麻衣の友人たちが、別途に「不審な死」の真相を探ろうと、行動を開始する。しかし、行く先々で得体の知れない“邪悪なパワー”にさいなまれて…。
身勝手でわがままな義夫にいいようにあしらわれ、苛立ちがつのるばかりの美沙子は、ある晩ついに別れ話をしに彼の家を訪ねた。ところが,義夫は頭に無残な傷を負い、意識不明で倒れていた。恐ろしい光景に途方に暮れながら、ふと美沙子は思った-彼が死んでくれたら、面倒な別れ話なんてしなくても済んだわ-。義夫の後頭部にとどめの一撃を加える美沙子だったが、意外な人物がその一部始終を見ていようとは知る由もなかった…。日常生活のなかに潜む殺意を新鮮な感覚で鋭く描いた、傑作心理サスペンス。
7/1竹本美沙(17)大阪、7/16遠藤昌子(19)浜松、8/5佐倉真理(16)横浜…。ロックの超スターKAZUMAのコンサートに出掛けた少女たちが、次々に失踪した。真理の姉で雑誌記者の圭子は、単身捜索を開始したが、その直後、暴力団の売春組織が摘発され、美沙を含め10数人の少女が救出された。だが真理は?昌子はどこに?圭子は恋人の矢部吾郎と執拗に調査を続けるが、やがて友人の粕谷誠が何者かに殺害され、事件は意外な展開を見せ始めた…。はたして犯人は?少女たちの行方は?事件の真相は?気鋭の女流作家が魔性の世界をサスペンス豊かに描く書下ろし伝奇推理の異色傑作。
みんな何かを知っている、みんな何も喋らない。新興住宅地で起きた母子心中事件の真相を追うTVレポーターの美希子、その行く手に見え隠れするのは誰?オランウータンと名乗る若い男は味方か敵か?都会の無関心と異常な沈黙が引きおこす恐怖の日常!筆者が新境地を拓く、長編サスペンスホラー!