著者 : 岡真知子
ボリスとの再会で絵が奪われたことを知ったテオ。裏社会のルートを流れた絵を追い、キッツィとの結婚パーティーの最中、テオはボリスとともにアムステルダムへと飛んだ。流血と殺人、そして「独房監禁生活」…、テオの運命は1枚の名画とともに、ついに最終章へー運命は残酷だが、でたらめではない。「死」はつねに勝つが、ぼくたちはそれにひれ伏さなければならないわけではない。全世界絶賛、当代最高のストーリーテラーによる大長編、ついに最終巻。
突如現れた父とその恋人に連れられ、テオはようやく希望を見出しかけたニューヨークを後にした。ラスベガスの突き抜けるほど青い空、砂漠、ギャンブル、そしてドラッグ。そこではじまる新たな学校生活ーニューヨークとは全く異なるその地で、テオは生涯の友となるボリスと出会う。数ヶ国語を操るボリスとの狂騒的日々のなか、テオの運命は回り出し、物語は意外な方向へと動き始める…。世界32カ国で翻訳された大ベストセラー、待望の第2巻。
8年後、天才家具職人ホービーのもとで骨董ディーラーとしての道を歩みはじめたテオはある日、かつて身を寄せたバーバー家の長男ブラットと出会った。そしてバーバー家の変わり果てた姿を目にする。一方で、骨董店の顧客から何度も届く手紙に、テオは焦りをつのらせる。運命は残酷で、生きるとは災難なのかもしれないが、この世界から退却するわけにはいかないー寡作の世界的ベストセラー作家による11年ぶりの超大作、第3巻。
美術館爆破テロで母を亡くした少年・テオは、その時美術館から1枚の名画を持ち去ったーレンブラントとフェルメールを結ぶ画家、ファブリティウスの「ごしきひわ」。孤児となったテオはそのオランダ黄金時代の小さな名画とともに、波瀾万丈の運命を辿ってゆく。友情と裏切り、恋と失望、ドラッグとギャング、そして名画をめぐる恐れと魅了…。現代という災難を前に、不器用にも生を貫く人物たち。「21世紀のディケンズ」とも称された長編大作全4巻、刊行開始。2014年度カーネギー賞受賞、Amazon.comベストブックオブザイヤー2013年総合第1位、『パブリッシャーズ・ウィークリー』誌2013年ベストブック。
見分けのつかぬ家がずらりと並ぶロングアイランド郊外の新興住宅地。その一角の朽ちかけた家に、一人のシングルマザーが引っ越してきた。彼女の名はノラ・シルク。8歳の息子と生後11カ月の赤ん坊を連れてやって来た。離婚を罪悪のように考えるお堅い住人は、ノラに冷やかな視線を投げかける。彼女は専業主婦の輪に入れてもらえず、息子は学校でいじめられる。それでもノラはひるまない。おしゃれでセクシー、開放的なその生き方に、やがて大人も子どもも、男も女も魅了され、それまでの人生を捉え直すようになる。そしてある日突然、一人の主婦が家を飛び出してしまった…。自分らしい新しい人生を求めるシングルマザーが平凡な町に吹きこむ自由の風を、マジカルに描く感動作。