著者 : 岩原明子
ノール国の王女ヘジは、唯一神として君臨する強大な河の神の支配から逃れようと、都からの脱出に成功した。そこには、彼女の思念による呼びかけに応えて、はるばるやってきた北の部族の青年ペルカルの助けがあった。一行は大河の神の力の及ばぬ、西の砂漠をめざす。だが、大河の神によってよみがえらされた暗殺者が、彼らの後を追ってせまりつつあった。期待の俊英が描く傑作ファンタジイ。『水の都の王女』の続篇登場
ヘジは裡に秘めた能力から呪い師としての訓練をうけはじめ、その実力をめきめきと上げていった。一方ペルカルは、このままでは世界中の神が大河の神に呑みこまれてしまう、という大鴉の神のことばを信じ、大河の神の息の根をとめるために、その源をめざす。だがそれを阻止しようと、よみがえった暗殺者をはじめとする、大河の神の手のものによる妨害が次々と一行に襲いかかる。壮麗なる異世界ファンタジイの傑作巨篇。
大河の神が唯一神として君臨し、その力を授かった王が絶対的権力をもって統治するノール王国。この国の王女ヘジも12歳となり、大河の神の力を発現しつつあった。一方はるか北の大地では、あらゆるものに神々が宿っていた。美しい小川の女神を恋する族長の息子ペルカルは、重大な使命を帯びて「森の主」に会うべく旅立ったが…南国の王女ヘジと北の部族の族長の息子ペルカルの数奇な運命を描く傑作異世界ファンタジイ。
北の部族の族長の息子ペルカルは「森の主」の洞窟でついに神の剣を手に入れることに成功した。この“ハルカ”と呼ばれる剣には、七本ある心臓の糸が一本でも残っているかぎり、その使い手を再生することができる怖るべき力が秘められていた!大河の神の力を秘めた南の王国の王女ヘジの呼び声に応えるかのように、ペルカルは大いなる大河を下り、ノール王国へと導かれていくが…期待の俊英が描く傑作ファンタジイ巨篇。
ミドケミアを震撼させたリフトウォーが終結して20年。平和を享受する諸島王国に、隣国の大ケッシュ帝国から女帝の誕生祝賀会の招待状を携えた使者がやってきた。王国の使節として派遣されることになったのは、王弟アルサの19歳になる双子の息子、ボリクとエアランド。王子一行は、意気揚々と熱砂の国ケッシュへと出発した。行く手に恐るべき陰謀が待ち受けているとも知らずに…。若き王子たちが繰り広げる幻想冒険活劇。
エイランがガイウスと引き離されて三年が過ぎた。一度は再会しながらも結ばれなかったガイウスへの思いを断ち切るために、巫女の修行にいそしんでいたエイランだが、修行中、ケルト人とローマ人の血を継ぐ者が一族の導き手となるという予言を得た。そして、その年の豊穣の祭で偶然ガイウスと巡りあったとき、予言を信じたエイランは、巫女のいましめに触れることを承知でガイウスと…壮大な歴史ロマン第二弾。
紀元一世紀のブリテン島。ローマ軍の侵攻によりケルト諸部族は次々と平定され、いまや島はローマ化の一途をたどろうとしていた。そんななかで、ケルト穏健派の大ドルイド僧の孫娘エイランは、ローマ人の青年士官ガイウスと出会い、恋に落ちた。しかし、対立する民族の血をひくゆえにふたりは結ばれず、エイランは巫女になる道を選ぶが…。滅びんとするケルト人の運命を描き、〈アヴァロンの霧〉の前史をなす三部。
幽閉されていた尼憎院から救出されたアサーヤのもとには、魔法の才能を持つ者が異端裁判所の追及を逃れて続々と集まってきた。ところが、アサーヤは平和主義を掲げていっこうに戦おうとしない。それに業を煮やした者たちが、ついにアサーヤと袂を分かった。一方アサーヤの兄ニコラスは、〈賢人〉が権力を握るサーレ島に総督として赴任した。強力な魔法使いである〈賢人〉の罠が待ち受けるとも知らずに…シリーズ第4弾。
産業廃棄物の不法投棄をめぐる裁判で勝訴を勝ちとるー。それがかつてない財政危機に瀕したSP&M法律事務所が生き残る最後の道だった。事務所初の女性パートナーを目指す若き弁護士のレイチェルは、この訴訟の原告側弁護団の一員に抜摺され、一躍出世の糸口をつかんだ。が、まだそのとき彼女は知らなかった、行く手に思わぬ陥穽が待ち構えていることを。全米に名弁護士として名を馳せた著者が放つ傑作法廷サスペンス。
訴訟の準備が進むなか、原告の一人が突如不審な死を遂げた。殺人の疑いがあると睨んだ警察は、捜査への協力をSP&M法律事務所に依頼する。だが事務所の上層部の反応はなぜか冷たく、非協力的だった。そんな折、彼女は訴訟から手を引くよう何者かから警告を受け、さらに原告の一人が殺害されてしまった。この訴訟に疑惑を抱いたレイチェルは意を決し、単独調査を始めるが…。法曹界に渦巻く陰謀を迫真の筆致で描く。
ケイス国王デュレクの手に落ちたジェイレンは、火刑に処せられる瀬戸ぎわでアサーヤに救いだされた。ところが、混乱のなかで今度はアサーヤが捕らえられ、いずことも知れぬところへ連れ去られて幽閉されてしまったー。それも、密封の呪文で魔力を封じられたまま。一刻も早くアサーヤを捜しだして呪文を解かねば、呪文の影響で彼女は廃人になってしまう。ジェイレンはアサーヤ捜索に全力を注ぐが…。シリーズ第3弾。
少年王ケルソンの右腕、モルガンとダンカンは、デリニの血を引くことを理由にとうとう教会から破門されてしまった。それからというもの、グウィネド王国ではデリニに対する人々の憎悪が再燃し、反乱は拡大の一途をたどった。そしてついに事件は起きたー。ケルソンの叔父の率いる王国軍が反乱軍に襲撃されたのだ。さらに、内乱に乗じて王国を侵略しようと、デリニを王に戴く隣国が戦の狼煙をあげた…。シリーズ完結篇。
ケルソンは、デリニの貴族モルガンとダンカン神父の力を借りて、魔女チャリサとの果たし合いに勝利をおさめ、王位についた。だが王冠を手にしたケルソンを待ち受けていたのは新たな陰謀だった。デリニに反感を持つ司教たちが結託して、モルガンとダンカンを追い落とすべく画策していたのだ。おりしも王国辺境では、ケルソンの統治に不服を唱える者たちが反乱を起こそうとしていた…。少年王の活躍を描くシリーズ第2弾。
いにしえより、魔力を持つ半神的種族デリニと人間との対立に揺れ動いてきたグウィネド王国。現在王国は、人間の王の統治下にあった。ところが、王が何者かに暗殺されてしまった。残されたのは弱冠14歳の王子ケルソン。父の王冠を継ぎ、その暗殺の真相をつきとめようとするケルソンだが、前途には思いもかけぬ邪悪な陰謀が待ち受けていた…。トールキン以後のファンタジイ・ブームの火つけ役となった人気シリーズ開幕。
魔法で父王を死なせてしまったケイス王国の王女アサーヤは、王位を継いだ長兄の手の者に追われながらも、なんとか隣国レイカに落ちのびた。魔力を持つ故国の人々を一刻も早く苦しみから解放しなければー。アサーヤは、魔法十字軍を結成してケイスにもどる決意を固め、魔法使いのエリート集団である〈大魔法使いの会〉の助力を仰いだ。その矢先、ケイス王から遣わされた追手がレイカにやってきた…。好評シリーズ第2巻。
魔法の力は人を狂気に導くーケイス王国ではだれもがそう信じて魔法を恐れ、魔力を持つ者を抹殺する儀式が定着していた。ケイスの王女アサーヤも、やはり魔法を恐れるひとりだった。そんなアサーヤに、ある日、魔法が野放しになっていることで悪名高い隣国レイカにおもむけという父の勅命が下った。いやいやレイカへと旅立ったアサーヤを待ち受けていたのは、想像を絶する恐ろしい運命だった…。新人の力作シリーズ登場。
最愛の妻たる美女ヘレネーを誘惑されたことに腹を立てたスパルタ王は、トロイアに宣戦を布告。ふたつの都市の間に、ついに戦いの火蓋が切って落とされた。おりしも、滅亡の予兆のごとき大地震がトロイアの街を襲来。しかも不吉なことに、太陽神の神殿では神の御使いたる大蛇が死んだ。混乱の中で、カッサンドラーは、神々までがトロイアを滅ぼそうとしている夢を見るが…。トロイア戦争に想を得た大叙事詩、堂々の完結。
ミドケミアを震憾させたリフトウォーが終結して20年が過ぎた。諸島王国の王弟アルサの双子の息子、ボリクとエアランドも、すでに19歳。平穏な日々をいいことに、二人の王子は、王家の一員としての義務もそっちのけで放蕩三昧の毎日を送っていた。そんなある日、隣国の大ケッシュ帝国から、女帝の誕生祝賀会への招待状をたずさえた使者がやってきた。ケッシュと友好的な関係を結び、同時に息子たちに王子としての自覚を持たせるチャンスとばかりに、アルサは、双子の兄弟を使節として派遣することに決定。王子一行は、意気揚々と砂漠の国ケッシュへと出発した。行く手に恐るべき陰謀が待ち受けているとも知らずに…。壮大なスケールでトールキンの『指輪物語』を越えた評判の〈リフトウォー・サーガ〉の世界を舞台に若き王子たちが繰り広げる幻想冒険活劇、ついに登場。